白根地域ケアプラザの所長を務める 山村 良一さん 瀬谷区在住 58歳
「つながり」生む場所に
○…白根地域ケアプラザの開所に「地域の方の要望は強かった」と話す。同施設は地域活動交流、地域包括支援センター、居宅介護支援事業の3部門を柱に、福祉、保健サービスを身近な場所で総合的に提供することを目的とする。その中でも、ホールの貸し出しや介護教室、料理教室など地域活動交流を重視。「あくまでうちは拠点。多くの人が集まって、交流が広がれば」。柔和な表情で語る。
○…大学卒業以来約20年間、アパレル関係で洋服販売など接客業に従事。人生の転機となったのは、勤務先の倒産だった。「福祉は人と人との出会いや支え合いが大切なもの。物と人を結びつける接客業と通じるものがあるのでは」との思いから福祉の世界へ。今も強く記憶に残るのは、前施設で東日本大震災後に行った無料チャリティーコンサート。「施設の近所に住んでいた縁」で、東京フィルハーモニー交響楽団の団員6人が出演した。地区センターの体育館で地域住民と一緒に手作りでコンサートを開催。「こんなこともできるのかと、すごいと思った」と振り返る。
○…妻と二人暮らし。「なかなかまとまった休みが取れない」と苦笑いするが、今も一緒に食事や映画へ出かけることもあるという。さらには料理好きの一面も。手間暇をかけて作る、こだわりの「男の料理」ではなく、有り合わせのもので色々工夫して作るのだとか。施設の料理教室で助言をすることもあり「発想がすごいねと言われることもある」と笑顔を見せる。
○…開所準備を進める中で問い合わせも多く、施設に対する期待を実感。「地域の人たちと対話をしながら進めていかなければいけない」と決意を新たにする。地域住民同士の、顔が見える関係づくりの場になることを願う。「利用者と施設ではなく、利用者と利用者がつながるような場所になっていけば」。穏やかな語り口の中に、明確な未来が描かれている。
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