旭区暴力団排除対策推進協議会前会長の出嶋政信さん(78)=中希望が丘在住=が11月25日、明治記念館=東京都=で行われた「全国暴力追放運動中央大会」で栄誉金章を授与された。旭区からの受章者は初となる。
全国暴力追放運動推進センターや警察庁が主催する同大会。栄誉金章は長年にわたり暴力団追放活動に尽力した人に贈られる。今年度は全国から11人が金章を受章した。
出嶋さんは旭区暴対協に発足から携わり、今年3月まで17年間会長を務めていた。旭区暴対協は「暴力団排除」を目標に掲げ、毎年「旭区暴力追放総ぐるみ大会」や駅頭キャンペーンを行っている。「本当に名誉なことだと思う。ただ、これもみなさんの協力があってこそ。私個人ではなく、みなさんを代表してもらっているのだと思っている」と喜びを語った。
区内から一掃
80歳を目前にした今も、早朝から弁当の製造や配達に加え、夜は自身が立ち上げた居酒屋「大番」で裏方として働く。1968年にスナックを開業して以来、46年間を希望が丘の街で過ごしてきた。
「昔は暴力団が多かった。どこかの店に1人が来ると、仲間うちで電話をかけてシャッターを閉めた」と話すように、自身や仲間が暴力団で悩まされたのが活動の原点だ。当時飲食店組合の役員をしていた時には、嫌がらせに対し裁判で争い勝訴したこともあるという。何かあればすぐに連絡するなど警察とも連携を密にし、暴力団排除の活動を続けてきた。その結果、区内から暴力団事務所を排除することに成功。今もその状況は続いている。
出嶋さんは「一人ひとりは弱いから、組織を通じてみんなで立ち向かうという、暴力排除の意識改革をやりたかった。その活動が実って、本当に平和な街になったと思う。(後進には)このいい雰囲気をもっともっと浸透させていってほしい。微力ながら協力ができれば」と、当時を振り返りつつ胸の内を明かした。
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