市沢小学校(地口朝美校長)4年1組の児童が授業で製作した草木染めの布が2月13日、配食ボランティアの活動で地域住民へ届けられた。布は配食利用者へプレゼントされ、学校と地域が協力した活動に利用者からは喜びの声があがっている。
草木染めは、同クラスが今年度の総合的な学習で取り組んでいるもの。児童たちは社会科の学習などでごみや食品ロスの多さを知り、ごみとして捨てるものを活用して何かできないかという視点から草木染めをテーマに昨年4月から授業に取り組んできた。
授業内では自分たちで染め物について調べるほか、旭区社会福祉協議会の紹介で染め物に詳しい人からアドバイスをもらうことで草木染めへの理解を深めてきた。染色にはさまざまなものが使える中、ニンジンやナスの皮、葉、木の実などを使って試行錯誤。最終的には色がよく出るタマネギの皮を使い、製作が進められた。
社協の協力で地域貢献
染め物が少しずつ形になる中で、次なる課題は「どうすれば作ったもので地域に貢献できるか」ということ。区社協に相談すると、民生委員とボランティアたちが集まる「市沢よろこびの会」(内田宮子代表)を紹介された。同会は市沢地区で昼食会や配食ボランティアに取り組んでおり、配食の際に児童が作った布で弁当を包めないかという話になり、すぐに了承されたという。
弁当包み、住民へ提供
草木染めは同会の2月の配食活動で使われることになり、児童らは年明けから最終的な製作に取り掛かった。製作にあたっては市沢地区社会福祉協議会(渡邉多喜男会長)が布のための材料費を支援。タマネギの皮は児童らの自宅で出たものを集めて持ち寄った。児童らは「皮を集めるのが大変だった」「染めるための温度調節に気を付けた」などと話し、70枚の布を染め上げた。
完成した布は2月12日、同校でよろこびの会メンバーへ贈呈。同会メンバーたちは布を見て「上手に染められている」「1枚ずつ色合いが違っていい」と話し、翌13日の活動日には布で包んだ弁当が地域住民へ届けられた。
同会によると配食の利用者からは「子どもたちがここまでしてくれて感動した」といった喜びの声があがったという。同クラス担任の杉原伸一教諭は「子どもたちも自分たちの力で地域に貢献できると感じてもらえたら」と話した。
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