利用者のニーズに合わせた運行を行う「オンデマンドバス」の実証実験が、3月26日まで若葉台で行われた。世代を問わず「住み続けたい」と思えるまちの実現に向けた取り組みの一つで、実験結果を踏まえて今後の本格実験につなげていく。
SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて取り組んでいる横浜市は今年1月、ソフトバンク株式会社と包括連携協定を締結。ICT(情報通信技術)を活用した地域における移動手段の充実に関する取り組みについて協議を進めてきた。
協議の結果、ソフトバンクのグループ会社であるモネ・テクノロジーズ株式会社の技術を用いて、スマートフォンにより予約する「オンデマンドバス」の取り組みの実施を決定。コミュニティバス「わかば号」が運行するなど、これまでにも地域のニーズに即した移動手段について検討されてきた若葉台が実施場所に選ばれた。
目的地や時刻など指定
オンデマンドバスは、時刻表やルートを持たずに利用者の要望に合わせた運行を行うもの。実験では自宅などの事前に設定した任意の場所や「わかば号」のバス停が乗降車場所となり、スマートフォンのアプリから出発地と目的地、時間を登録することでバスを利用。車両は7人乗りで予約状況に応じて乗り合いとなり、その時々の予約に合わせて利用者それぞれの希望地点を巡るルートで運行された。
今回は事前に若葉台の住民からモニターが募集され、参加者は20日から26日までの期間でバスを利用。また、19日には地域関係者向けの試乗会が開かれ、地域や行政関係者などが集まり、若葉台地区センターで説明を受けてから実際にバスへ乗車してオンデマンドバスの仕組みを体感した。
試乗会に参加した若葉台連合自治会の山岸弘樹会長は「これからさらに高齢化が進む中で、コミュニティバスに加えて今回のようなバスが走るようになればありがたい。期待している」と話す。
今後は利用者に対するアンケートを通して意見をくみ上げ、エリアを拡大したテストも検討していくという。
|
<PR>
旭区・瀬谷区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|