児童が地域でさまざまな体験を行う「ジュニアボランティア体験事業」の就任式が、8月1日に旭公会堂で行われた。旭区独自の事業として今年で20年目を迎え、これまでの延べ参加者は約5000人に上る。
児童の福祉やボランティアへの関心を高め、思いやりや感謝の気持ちを育む目的で、2000年度に始まった同事業。区内の小学5・6年生が対象で、各地域で福祉活動などを行う民生委員・児童委員、主任児童委員と一緒に敬老会などの地域イベントへの参加、保育園訪問、赤い羽根共同募金などに取り組んでいる。
毎年300人前後が参加し、20年間の延べ参加者は約5000人。今年は小学5年が118人、小学6年が161人の合計279人が参加する。
1日に行われた就任式には、各地区の参加児童や民生委員・児童委員、主任児童委員などが集結。地区ごとに全参加児童の名前が読み上げられ、下田康晴旭区長が各地区の代表者に参加賞を手渡した。その後、公益財団法人日本補助犬協会(矢指町)による研修が行われ、補助犬の種類や街での対応などについて学んだ。今後は12月まで各地区で活動を行い、12月1日(日)に全体で体験発表会を行う予定だ。
将来を考える契機
同事業が始まった20年前、スタートに向けて尽力した1人が当時の旭区民生委員児童委員協議会で会長を務めていた大越由美子さん。「未来を担う子どもたちにも目を向けるべき」という思いから企画し、小学校の校長や自治会町内会関係者らを説得して実現にこぎつけた。大越さんは「当初は学校とのやりとりなど簡単にはいかないこともあった。それでもここまで続いていて、本当に始めてよかった」と話す。
今では地域に根付いた活動となり、地域側からボランティアの参加を依頼されることも増えた。また児童にとっても大きな経験となり、進路にも影響を与えている。中には同事業から福祉に興味を抱き、現在は福祉業界で働く人もいるという。
「いろいろなことを感じ、考えて、有意義な体験にしてほしい」と旭区主任児童委員連絡会の入江ゆきよ代表。旭区民生委員児童委員協議会の峰松雅子会長は「続けられているのは各地区の皆さんのおかげ。区役所や区社会福祉協議会などと協力し、この先どうやって継続させていくか考えていきたい」と話した。
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