2020年に今宿西町に開園したワイン用ブドウ農園が今年3年目を迎え、秋の収穫で醸造を目指し準備を進めている。同園を管理するのは横浜市初のワイナリー「横濱ワイナリー(株)」=中区。代表の町田佳子さんは「横浜産ブドウのワインで地域や酒造業界を盛り上げたい」と語る。
約3000平方メートルの土地にある同園。開園した20年と21年の2回に分け、470本の苗が植えられている。20年に植えた苗が今秋に無事収穫を迎えれば、初の横浜産ブドウを使用したワインが誕生となる。
苗は1年目から実がなるが、苗を成長させるために、収穫せず切り落としてきた。「自然相手なのでまだわからないが、無事にできれば大きな成果」と町田さんは話す。
休耕地を活用
横濱ワイナリーは果樹園を持たない都市型ワイナリーとして、17年に中区新山下に醸造場を開設。これまでは川崎市や相模原市で生産されるワイン用ブドウを使用し、神奈川県産ワインなどを出荷してきた。
こうした活動の中で、町田さんがラジオに出演した際、取り組みを紹介したところ、「ぜひ休耕地を活用してほしい」と今宿西町の土地所有者から声がかかり、開園に至った。
町田さんによると、市内では使用されなくなった農地が増加傾向にあるという。同園がワイン用ブドウの収穫を実現すれば、耕作放棄地を転換するモデルケースとなり、期待がかかる。
地域の助けで無農薬生育
同園では無農薬で苗を生育。雑草の手入れなど苦労も多いが、園に出資する市内中心のオーナーを集め、雑草の刈り取りなどを行っているという。「オーナー同士が知り合いとなり、コミュニティとなっている。大変な作業も楽しみながら手伝っていただき、ありがたい」と町田さん。5月からオーナーの追加募集も予定しているという。詳細は同社HP(ホームページ)まで。
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