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旭区版 掲載号:2012年5月31日号 エリアトップへ

元プロスノーボーダーで、中希望が丘にネイルサロンを開く 安藤 いずみさん 川井宿町在住 34歳

掲載号:2012年5月31日号

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人生にベスト尽くせ

 ○…4月に中希望が丘にオープンしたネイルサロン「HOLIDAY nail」。店主を務める安藤さんは実は、元プロのスノーボーダー「天池いずみ」。複数の技を組み合わせ1本のコースを滑る「スロープスタイル」の選手として、世界を駆け巡ってきた。しかし、選手としてピークともいえた30歳に引退を決め、ネイリストの道へ。道は違えど、共通するのはストイックに技術を高めることだ。

 ○…スノボを始めたのは高校生の時。アルバイト代を貯めては、友人と日帰りで遊びに行っていた。高校卒業後は「うまくなりたい」というシンプルな思いから、スキー場でのアルバイトで生計を立てながら、スノボ漬けの生活に。「親には反対されましたよ。でも、スノボが楽しくて。『極めたい』って思ってました」。地元の大会などに出場し始めたのを機に、「プロ」を視野に入れるようになっていった。

 ○…ハーフパイプ全盛の中、選んだのは「技で個性を出せる」スロープスタイルだ。転機は24歳。「ハーフパイプもスロープもできる選手」という強みもあり、厳しい選考をくぐり抜け、外資系スポンサーが付いた。その後のアメリカの大会では2位の成績を収め、エクストリームスポーツの競技大会・Xゲームズにも出場。数々の大会を経験したが、過酷な滑りは心身にも負担をかけてしまった。「落ち目になったらやめよう」。初めから決めていた。「業界に残ることはできたけど、私に来る支援を若手に譲りたくて」。引き止める声もあったが、自分に従った。

 ○…もともと好きだったネイル。31歳からスクールに通い二俣川に出店。産休後、中希望が丘に再び店を開いた。ネイルもスノボ同様、コツコツ努力を重ね、技術を磨いてきた。そんなスノボも、今ではもう滑らない。それは、「あの時より滑れないのが悔しい」から。常にベストを尽くしてきたから言えること。人の価値観に惑わされることなく、ポジティブな道を歩む。
 

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