旭警察署の署長に着任した 長谷川 元文さん 本村町在勤 59歳
誠実な対応で地域を守る
○…区民にとって、困ったときの頼みの綱である警察官。そのあるべき姿は「交番の警察官」だと信じる。地域との距離を近くすることで防げる事件や事故がある。「交番勤務時代『変わりありますか』と声をかけて回る巡回訪問が好きだった」。直接会って話すことで分かることがたくさんあった。「安心安全を実感してもらいたい」。そのために「やらなければいけないことをやる」と淡々と語る。
○…警察官としての第一歩を踏み出した地が旭区だった。最初の勤務地になったのは当時今宿にあった交番。「昔はもっと田舎だった。若葉台が完成したての頃ですよ」と振り返る。その後は、機動隊や警務課、広報県民課などさまざまな部署を経験。そして今春、不思議な縁か、”今宿交番のお巡りさん”が警察署長になって旭区に帰ってきた。「街が発展した。道路も広くなっているし、住宅街っぽくなった」。街は変われども、やることは同じだ。「何かあれば現場の警察官に声をかけてください」。交番勤務時代と変わらぬ優しい表情で区民を見守る。
○…港北区の生まれ。趣味はウォーキング。「管内のことをよく知るために」休日は自分の足を使って区内の様子を見て回る。前任地の宮前区で警察署長を務めていた時も、史跡などを訪れた。制服を脱いでいる間も、常に気持ちは地域に寄り添い続ける。
○…自身のこれまでを「超二流警察官」だと謙遜し、いたずらっぽく笑う。「さまざまな部署を渡り歩き、特別な専門性を持たない」から、自らそういう表現をする。しかし、地域住民の安全のために力を尽くしてきた人生は「一流警察官」の生き方そのもの。「署の中で私が一番多くの失敗をしてきた」。そんな経験を若手に伝える機会も多い。「起こったことに誠実に対応し、正面から現実と向き合うことが大切」。36年の警察人生が詰まった言葉は、「地域住民の安全」への礎となるに違いない。
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