旭区内では件数、額ともに前年と比べて減少している振り込め詐欺だが、今年も被害が続いている。上半期に発生した事案の被害者の約8割は女性となっており、同署では各地で注意喚起を続けている。
旭警察署(佐藤修署長)によると、今年6月末までの被害は暫定値で36件(前年比マイナス8件)、被害額は約3800万円(同マイナス約1億106万円)。現状では件数、額ともに昨年同時期と比べて減少している。
減少しているとはいえ被害は毎月発生しており、上半期の被害者の内訳をみると約8割が女性。また、70代・80代の割合が多く、同署の担当者は「息子や孫をかたって母親の心理に付け込んだものや、銀行協会などを装ってカードをすり替える手口が多い。『うちに限って』という人は多いが、皆が危機感を持ってほしい」と説明する。
これまでも被害抑止に向けた啓発を行ってきた同署だが、より広く注意喚起をするために部署の垣根を超えて協力。生活安全課に限らず、同署が関わるさまざまな場で、留守番電話設定や家族への確認などを呼び掛けている。また、ATMを使った事例が多く確認されているコンビニエンスストアに対しても注意の呼び掛けを行う方針で、担当者は「『挙署一体』となり、一人でも多くの人に手口や注意すべき点を伝えていく」と話す。
被害抑止で感謝状
一般人の協力により、被害を未然に防いだ事案もある。同署は7月10日、振り込め詐欺の被害を未然に防いだ功績を称え、杉本光明さんに対して感謝状を贈呈した。
旭区役所で勤務する杉本さんは6月17日午後6時15分頃、横浜鶴ヶ峰郵便局で携帯電話を使用しながらATMを利用する高齢女性と遭遇。振り込み先と思われる口座を確認して機械を操作する姿が詐欺の手口に似ていたことから、声掛けと合わせて最寄りの交番に連絡し、駆け付けた警察官が対応すると詐欺の手口だと判明し被害を防いだ。
区役所で高齢・障害支援課を担当する杉本さんは「区内の被害状況が随時入ってくるので、一般の方より気付きやすかったかも。とにかく未遂に終わってよかった」。同署担当者は「こうやって気にしてくれる方々が増えれば、街の安全につながっていくはず」と話した。
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