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港南区・栄区版 公開:2011年4月21日 エリアトップへ

岩手県大槌町で被災者の心のケアなどを目的に活動した医療チームのリーダー 山田 正夫さん 相模原市南区在住 52歳

公開:2011年4月21日

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被災地で診た、心と体

 ○…3月11日に発生した東日本大震災。被災者の心のケアなどを目的に、神奈川県は精神科医ら総勢13人の医療チームを結成し、3月23日から27日まで第一陣を岩手県大槌町へ派遣した。余震が続く中だったが、「早く被災者のもとへ」。リーダーとしてチームを牽引し、大小さまざまな避難所で医療活動を行った。

 ○…「第一陣は心のケアより体のケアが求められる」。阪神・淡路大震災でも医療チームの第一陣メンバーとして活動した経験から、精神安定剤のほかに風邪薬やガーゼなど体のケアに対応できる医薬品を車に詰め込み被災地へ。実際に被災地では高血圧など持病の薬や、眠れない人に睡眠導入剤を処方。心のケアとしては津波の恐ろしさを語る人の話に耳を傾けたが、「命の補償がされていない間は心の問題は出てこない。しかし、被災者は相当ストレスフルな環境で過ごしている。心のケアは今後必要になる」と話す。

 ○…北里大学の医学部を卒業後、精神科に入局。30歳で「心だけではなく、体のケアにも携わりたい」と周囲の反対を押し切り、内科の研修医に。しかし、精神科医としての実績を積んでいたからこそ、「病気や治療に対して不安を抱く患者の心の動きが手に取るように分かった。大事なことを内科の患者さんに教えてもらった」と振り返る。「体と心、どちらか一方のケアだけでは不十分。切り離さず一緒に診る」。被災地でも同じ思いで活動にあたった。

 ○…現在は芹が谷にある神奈川県精神保健福祉センターで精神保健指定医として働き、複雑困難な事例なども任される立場。被災地から普段の生活に戻った今、「仕事が溜まってしまって大変だよ」と苦笑い。それでもまた被災地に行きたいかという質問には、「そのときにならないと分からないけれど、何も考えずに行くことを判断するでしょう」。落ち着いた口調だが、心はしっかりと被災者へと向けられていた。
 

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