市営バス217系統 存続に向け、町内会が努力 乗車体験イベントに120人以上
利用者数が伸び悩み、廃止手続き中の市営バス217系統を存続させようと、地元の日野第三町内会は「バス217系統乗車促進委員会」を組織。5月14日に乗車体験イベントを開催し、120人以上が参加した。
◇ ◇ ◇
217系統は平成20年に交通不便を訴える地域住民の要望で港南台駅から日野中央2丁目を結ぶ路線として誕生。余剰車両を使うため、ラッシュ時を除いた午前9時台から午後4時台まで1日13本運行している。
乗車人数は1日平均で2月は315人、3月は309人。しかし、横浜市交通局は採算性の問題から350人の利用を条件としており、すでに路線廃止の手続きを進めている。一方、同局は350人を超えれば、廃止手続きの取り下げも選択肢にあるとしている。
217系統の折り返し地点である日野中央2丁目をまとめている同町内会は、路線存続を目指して同委員会を組織し、今回の乗車体験イベントを企画。当日は「日野中央2丁目」バス停から乗車し、「港南台中央」バス停で下車。港南台中央公園で縄跳びやボウリング、ビン起こし、お手玉、記憶力ゲームなどを楽しむという内容で、少年野球チームや親子連れ、近隣住民など初めて217系統に乗車した人も含めて120人以上の参加があった。また、多数集まった子どもたちは、シルバークラブ「やまゆり会」とともに各種ゲームを楽しむなど世代間交流もあった。最後は参加者全員で同町内会による焼きそばとみそ汁に舌鼓を打った。
同委員会の鈴木嘉明委員長は「事前に行った住民アンケートで『廃止になれば、外出できず、家にこもらなければいけなくなる』など切実な声もあった。廃止に危機感がある」とし、「今後も利用を促進する企画を考えたい」と話す。また、同町内会の蛭川又一会長は「高齢化が進めば、将来乗る人も増えてくる。路線沿線の9町内会で協力して乗車人数を増やし、路線を存続させたい」と話していた。
同局は昨年10月、廃止の申し出を神奈川県生活交通確保対策地域協議会に提出しており、現在は実務担当者レベルで意見調整を進めている状態だ。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>