消防団勤続30年を迎え表彰を受けた第一分団長 鈴木 祐次さん 東永谷在住 54歳
防火の思い30年
○…「長くやってこれたのはかつては先輩の支え、今は自分の下にいる人のおかげ」。港南消防団団員として勤続30年を迎え、1月5日の港南区消防出初式で表彰を受けた。現在は東永谷、下永谷、芹が谷を担当する第1分団で分団長を務め、支えてくれる仲間と共に地域防災に取り組む。
○…消防団に入団したのは東永谷地域に分団の班が作られることになった折、周囲の勧めもあって22歳で入団。団員生活の中で衝撃的だったのはやはり一昨年の東日本大震災。震災当日は担当エリアでパトロールを実施。幸い被害はなかったが、停電のためにテレビから情報を得ることができない住民から「今どうなっているの」と不安の声が上がった。しかし、組織内の情報伝達も不十分であり、復旧のめどすら答えられず「無力感を感じた」。そんな当時の教訓から、現在はデジタル無線を用いた情報伝達の訓練を行っている。震災時の悔しさをバネに、今後の活動に活かしていく。
○…「建てた人の思いや意図がわかるので辛い」。建設業を営んでいることもあり、火災現場の建物を見る目線は一般の人とは少し異なる。自身が携わった施工途中の現場でも不審火による火事を体験。「ドライバーなど細かい道具の1本から、何もかもなくなる」と火事の恐ろしさを実感を込めて振り返る。「火は出してはいけないし、出してほしくない」と防火への思いを改めて強くする。
○…消防団の活動は月に1度の会議で防災訓練や設備について話し合うほか、地域や自治会町内会単位での防災訓練への協力を行っている。また、仲間と消火時間の早さを競う操法大会で好成績を残したときの感慨はひとしおだ。そんなやりがいがあるから「続けられるんだと思う」。趣味は特にないが仲間との交流など「団の活動も楽しめる部分はエンジョイするようにしている」。今後も「地域住民の支援を受けながら活動できれば」と話していた。
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