港南消防署・芹が谷消防出張所の職員が考案した救助器具「傷病者搬送時の安全バンド」が、2月21日に市内で行われた消防の業務改善コンテストで優秀作品に選定された。同出張所からの優秀賞受賞は2年連続。
配慮がアイデアに
受賞した「傷病者安全バンド」は傷病者を現場から救急車まで安全に搬送するためにストレッチャーに傷病者の身体を固定する器具。旅行カバンなどに使用するトラベルベルトをつなぎ合わせたもので、港南消防署・芹が谷消防出張所で消防隊に所属する三上寿春さんと救助隊に所属する岩崎誠さん、平田孝弘さんの3人が考案した。
既存の器具は傷病者の胴体のみを固定するため、搬送中に傷病者の腕が担架からはみ出して障害物に接触してしまう恐れがあった。そのため現場ではタオルを使って対応していたが、「固定をしようとすると周囲からは拘束してしまうように見えてしまうのも気になるし、救急車の中でほどく作業が必要になることが難点だった」と発案者の三上さんは話す。
今回の安全バンドではこれらの課題が解消され、さらにバンド面にファスナーやリング状の器具を取り付けることでAEDの落下防止や輸液の落下防止も図られた。
2年連続の優秀賞
三上さんは昨年度の同コンテストでも優秀賞を受賞。消防用ホースに関するアイデア作品で優秀賞を受賞し、製品化させた実績もある。「救急隊と消防隊の隊員同士で活発に意見交換ができているのが大きい」と話す。
コンテストの審査を担当した市消防局管理・研究課の職員は「機能は重要だが、傷病者や現場で働く同僚を第一に思いやったアイデアというのが評価に繋がった」と話す。芹が谷出張所の澤田宗介所長は「アイデアマンが多く積極的な職員が多い。今後も職務に生かしてほしい」と話した。
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