新型コロナウイルスの影響でマスクの品薄状態が続く中、各所でマスクを寄付する動きが広がっている。横浜東邦病院(港南区)は最戸町友会へ寄付し、栄区庄戸の三宅裕太さん(31歳)は配送業者などに配っている。
病院から手作りマスク
横浜東邦病院で20日、同院から地元の最戸町友会へ手作りマスク約50枚の贈呈が行われた。マスクは同院の看護師や薬剤師などが作ったものという。同院は日頃から町友会の防災訓練への参加や住民向けの医療講話などに取り組んでおり、「こんな時こそ地域のためにできることを」と梅田嘉明院長がマスク作りを発案した。
同院の関係者によれば新型コロナウイルス感染拡大の影響で同院の外来患者数は通常より少なく、空いた時間などにマスク作りを進めている。町友会の総務部長を務める柘克征さんは「今のご時世にありがたい。高齢独居世帯などはマスクを買いに行くのも難しいので、そういうところに配れたら」と話した。
「教え子たちのために」
スポーツ用品製造販売の「株式会社アクティブーム」で代表を務める三宅裕太さん(栄区庄戸在住)は、中国にある取引先工場に発注した2000枚の不織布マスクを地元で配布し始めた。三宅さんは2年前に同社を立ち上げたばかりで「うちはまだ何万枚を寄付したりはできないけれど、この2000枚が少しでも感染拡大に繋がってくれたら」と思いを語る。
そんな三宅さんの行動の原動力は教え子たちへの思いだという。三宅さんは部活動インストラクターとして県立藤沢西高校野球部の監督を務め、日々指導に当たってきた。だが新型コロナウイルスの影響で部活動は休止。現時点では夏の大会の開催も危ぶまれているが、部員たちに直接声をかけてやることすらままならない状況という。
「頑張って練習した子たちほど、結果的に負けて終わったとしても『良かった』と思える。今のままでは『負ける』ことすらさせてあげられないのが悔しい」
3年生にとっては高校最後となる夏の大会の開催を願って、三宅さんは感染拡大防止のためにできることを実践し続けていくという。
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