イタリアのジェノバで3月8日(現地時間)まで行われた第54回パガニーニ国際バイオリンコンクールで、日本人として唯一ファイナリストに残った上大岡東在住の毛利文香さん(20)が2位に入賞した。3月17日には横浜市庁舎で林文子市長に受賞の報告を行った。
同コンクールは、イタリアの名作曲家ニコロ・パガニーニを記念して1954年から開催されているもの。世界各国の若手バイオリニストが集う国際コンクールとして、近年は2年に1度の開催だったが、2010年の第53回以降開催が延期されていた。日本人ではこれまでに、世界を舞台に活躍するバイオリニストの庄司紗矢香さん(32)が99年に優勝している。
今回のコンクールには日本人も多く出場しており、毛利さんは「知人も多くて和やかな雰囲気で臨めたけど、やっぱり1次審査が1番緊張した」と明かす。セミファイナルは夜10時半開始だったため、睡眠時間をずらすなどコンディションの調整にも苦労したという。
今回日本人としてファイナリストの6人に唯一残った毛利さんは「落ち着いて、周りの人への感謝を込めて弾くようにした。歌手のように、『歌を届けよう』というつもりで臨みました」と思いを語った。
笹下中出身の毛利さんは父の影響で3歳からバイオリンを始め、洗足学園高校に進学。在学中から並行して桐朋学園大学のソリスト・ディプロマコースでも腕を磨き(14年3月修了)、現在は慶應大学文学部2年。2012年には日本人初、史上最年少で第8回ソウル国際音楽コンクールで優勝するなどの実績も。現在は「授業のある日でも5〜6時間、土曜、日曜は時間の許す限り」と練習に励んでいる。
今回の表彰を受け、毛利さんは「さらに大きなコンクールも目標にしながら、1人でも多くの人に聴いてもらえるように海外でも活躍したい」と笑顔を見せた。
林市長を表敬訪問
毛利さんは表敬訪問のため3月17日に市庁舎を訪れ、林文子市長と和やかな雰囲気の中で音楽談義に花を咲かせた。林市長は「毎日の中で音楽に励まされることは多く、クラシックもよく聴く」と明かしつつ、「着々とキャリアを積んでいて素晴らしい。今後も素敵な演奏を続けてほしい」と毛利さんを称えた。
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