神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港南区・栄区版 公開:2015年5月6日 エリアトップへ

朗読講師として港南区内を中心に活動する 土屋 真澄さん 上永谷在住 77歳

公開:2015年5月6日

  • LINE
  • hatena

「人間の命、語りたい」

 ○…朗読歴66年。現在、港南区内をはじめとした7つの朗読サークルの講師を務める中で、視覚障害者から高齢者まで読み聞かせを長年続けてきた。

 ○…東京都北区出身。読書と演劇が好きだったことから、5年生の時に学校の児童劇団で活動を開始。「思えばここが朗読との出合いだった」。大学卒業後は都内の日本語学校で教師に。結婚を機に23歳で仕事を辞めて多忙な育児生活に入るも、当時磯子区にあった「神奈川県ライトセンター」へ出向き、視覚障害者への読み聞かせボランティアを始めることに。この活動がきっかけとなり、地域ケアプラザや小学校などでの読み聞かせボランティアや、朗読講師の依頼も来るようになった。

 ○…毎年8月には「ひまわりの郷」で平和を祈る朗読劇「語りのひととき」を主催し、自身も講師として出演。「今年は終戦から70年。例年以上に力が入る」と意気込むのも、2歳半まで一緒に過ごした父親が、太平洋戦争勃発後にニューギニアへ動員され、戦死したからだ。遺骨も見つからず記憶も不鮮明だが、残された写真や戦地から送られてきた手紙から常に父の面影を探してきた。「ボランティア精神に溢れた人だったみたい。記憶は少ないけれど、きっと父のひざの上でその精神を叩きこまれたのだと思う」。亡き父の思いをつなぐため、その精神を自身の柱にして朗読を続けてきた。

 ○…朗読劇の台本を書くため、深夜まで本を読み漁り勉強することも。「朗読の根本は愛。身体と魂で人間の命を語るの。66年続けてきて、最近気が付いた」と、ふっと笑う。今年2月に体調を崩してからは活動を少し減らしたが、朗読はずっと続けるつもりだ。「夢や希望もあった父が、のたれ死んでしまった」とその無念さを慮る。「そんな人々の思いを生きている限り語り続けたい―」。幼少期からの一途な思いで、文字の背景にある魂を声にする。

京急百貨店

かみおおおかG.w.フェスティバル

https://www.keikyu-depart.com/

<PR>

港南区・栄区版の人物風土記最新6

加藤 正基さん

栄消防団長に就任した

加藤 正基さん

栄区長尾台町在住 64歳

4月25日

松永 朋美さん

4月1日付で栄区長に就任した

松永 朋美さん

旭区在住 54歳

4月18日

浅原 誠治さん

4月1日にオープンした多目的アリーナ「横浜BUNTAI」の館長に就任した

浅原 誠治さん

中区在勤 52歳

4月11日

大窪 太郎さん

3月19日付で栄警察署長に就任した

大窪 太郎さん

鎌倉市在住 54歳

4月4日

竹内 一郎さん

能登半島地震の医療災害対策本部DMAT本部長を務めた

竹内 一郎さん

横浜市立大学附属病院勤務 51歳

3月28日

上野 誠也さん

横浜国立大学大学院の名誉教授で、無人探査機「SLIM」の月面着陸に貢献した

上野 誠也さん

66歳

3月21日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

  • 3月28日0:00更新

港南区・栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月30日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook