プロ野球独立リーグ「BCリーグ」への参入を目指す「(株)神奈川県民球団」が2月1日に設立された。設立したのは藤沢市に本社を置く(株)FDIで、リーグ加盟に向けた活動を活発化して2020年シーズンからの参入を目指すという。
同社は中古釣具チェーン「タックルベリー」や広告代理事業などを束ねる企業で、昨年に神奈川県を本拠地とする球団の加盟申請をBCリーグに行い、11月に球団設立活動が行える「リーグ準加盟」を承認された。今回の法人化で球団作りを本格化させたい考えだ。
球団トップとなる藤本伸也氏(54)は、30年ほど前に市内で事業を立ち上げ、現在はFDIの代表取締役を務める。「野球好き」を公言し、自身も日ごろから草野球チームで汗を流している。
「若者たちが、プロ野球(NPB)で活躍する夢を追いかける場を作りたい。できれば一人でも夢が叶うように。地域の子どもたちと選手が交流することで野球の楽しさも伝えたい」と思いは熱い。早ければ6月の本加盟審査で収支計画書や使用可能な球場の名簿など今後の見通しを提出し、承認の判断がなされる。
また今後、監督やコーチなどチーム首脳陣の人選を進め、本格的なスカウト活動にも力を入れる。積極的に県ゆかりの選手を狙い、監督も県内出身の元プロ野球選手の起用を考えている。
「やるからには勝つチームを作りたい。3年で経営を黒字に、5年でリーグ優勝」と藤本氏。「課題は山積みだけれど、知識も経験もなくゼロからのチャレンジは楽しい。私も夢を追いかけることができる」と力を込めた。
BCリーグは07年に4球団でスタートし、現在は11球団。昨年は栃木ゴールデンブレーブスで元・巨人の村田修一選手がプレーし、ドラフトで同リーグからNPB入りする選手も増えている。
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