神奈川県はこのほど、港南区最戸の神奈川県戦没者慰霊堂で長年行われてきた県主催の戦没者追悼式について、今年から中区の県民ホールで行う方針を示した。戦後から70年以上が経過する中、遺族の高齢化に伴い、参列しやすい環境を整えるのが目的という。
傾斜で転倒も
慰霊堂は1952(昭和27)年の対日講和条約の発効を機に明治以降の戦争における戦没者・戦災死者を追悼することを目的に建設された。京急・横浜市営地下鉄上大岡駅から徒歩600mほどに位置するものの、台地上の地形の頂上部にあり、門から本堂までの通路が傾斜している。
県主催の追悼式は毎年5月1日に実施。本堂前の屋外に椅子やテントを並べ、式典を行ってきた。2016年の式典には遺族ら約750人に加え、行政関係者や議員ら250人が参加。ただ、2017年の式典では2人が転倒し、2018年は雷雨の影響で中止となった。
新たにパネル展も
こうした状況を受けて県は、天候の影響がなく安心して参列できる施設での開催を検討。2月28日の県議会厚生常任委員会で県民ホールでの開催を明らかにした。
開催日はこれまでと同様に5月1日とする。式典の内容は従来通りだが、当日のロビーなどで戦没者慰霊事業に関するパネル展やビデオ上映などを行うとしている。
遺族会が主催する追悼式はこれまで通り、慰霊堂で8月15日に開催するという。
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