横浜建設業協会栄区会の会長を務める 須藤 剛さん 港南区港南台在住 44歳
先人の教え胸に 会社守る
○…栄区内の8社が所属する横浜建設業協会栄区会の会長にこのほど就任。区内のパトロールや地震、台風、大雪などの災害時に支援活動を行う同会で、行政とのパイプ役を担う。「会員数が少ない分、結束は固い。団結して問題解決できるのが強み」。目下の目標は、建設業のイメージを向上させることだ。「地味だけど不可欠な仕事。社会の役に立っていることをもっと皆さんに知ってもらいたい」
○…普段は街路整備や配水管敷設等を請け負う、小菅ケ谷の「横浜建設株式会社」の社長。創業者である父の跡を継ぎ2010年、70人以上の社員を率いる大黒柱に。大事にしているのは、社員の労働環境や福利厚生の充実だ。「現場で頑張ってくれるのは社員。普段は言わないけど本当に感謝している」
○…生まれも育ちも港南台。野球やバスケットボールに明け暮れて過ごす中、父と現場を見に行くことも。「いずれは自分が継ぐのかな、という思いはあった」。大学で海洋土木工学を学んだ後、静岡の建設会社で修業し、24歳で父の会社へ。32歳の時、体調不良だった父に代わり社長に就任。それを機に退社する社員もいた。「不安しかなかった。逃げ出したいと何度も思ったよ。でも残ってくれた人たちに本当に救われた」。30代の頃の経験が、社員への思いを形作った原点だ。
○…人の上に立つにあたり今も胸に刻み続けていることがある。父の死後、社の顧問で父と懇意にしていた人物から贈られた「仕事の方向性を明確に」「社員が働きやすい環境づくりを」「有事の際は先頭に立つ」という3つの言葉だ。「これだけは絶対に忘れないよう、常に見える場所に置いているよ」。机上に飾られた教えを守り、社員の生活も守り続ける。
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