4月から港南消防署の署長を務める 金井 保子さん 港南区勤務 58歳
明るく、優しい消防官に
○…1日付けで港南消防署に着任し、市内初の女性消防署長となった。港南署での勤務は10年ぶりで、以前は防災や火災予防の啓発を行う予防部予防課の課長としてチームをまとめていた。「昇任や新部署など新しいことが始まるときはいつも港南署勤務です」と古巣を懐かしむ。「消防団員や地域の人からお帰りなさいと声をかけられることもある。とても嬉しい」と笑顔。区内の地理も頭に入っており、「私の強みかな」と話す。
○…組織として大切にしていることは職場の「明るい雰囲気作り」だ。着任の際にも、署員に対して「職場に来たくなくなるような雰囲気ではいけない。元気よく、希望を持って仕事をしてほしい」とメッセージを送った。出動時には悲惨な現場や過酷な状況での作業も多く、気持ちが滅入ってしまう職員もいるという。「メンタル面のサポートにも力を入れていきたい」と気を引き締める。
○…新潟県出身。人を助ける仕事がしたいと高校を卒業後に消防士の道へ。指令センターや出張所で勤務した。夜中の勤務や周囲に自分の考えをどう伝えればよいのか苦労し、辞めてしまいたくなる時もあったという。「10年前、小学校へ防災指導に行ったとき、地域の人からお礼状をもらい、その手紙が嬉しく、仕事を続けようという気持ちになれた」と微笑み、今でも読み返して元気をもらっているという。
○…採用時から40年間同じ女性消防官として働いてきた同期の仲間もおり、「きょうだいみたいな関係」と笑う。現場に出ることは少なかったが職員との仕事の思い出は多く、それが自信につながっている。忙しい業務の中での息抜きは孫と遊ぶこと。「疲れが吹き飛び元気になる」とその成長を見守りながら。地域の安全も守り続ける。
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