『せいじのみかた』Q&AVOL.16 毎月第4金曜日連載 臨海部コンビナート災害を考える(上) 神奈川県議会議員 飯田満
Q・地震、災害による臨海部コンビナートの危険性が問われていますが大丈夫でしょうか。
A・平成十五年九月に発生した十勝沖地震で、苫小牧出光興産製油所のタンク2基が炎上したことは記憶に新しいところです。また、3月11日の東日本大震災でも、仙台港や気仙沼のコンビナートでタンク火災、そして、コスモ石油千葉製油所も同様に火災が発生しています。臨海部コンビナート災害での問題点は大きく分けて2つです。【1】屋外貯蔵タンク「浮き屋根式」の危険性【2】臨海部の液状化現象による貯蔵タンク倒壊の危険性です。
震災等で臨海部の機能が停止した場合、首都圏へのライフラインや京浜臨海部には広域防災物流拠点があることから災害物資への影響も発生することが想定されます。
そこで、今号では、浮き屋根式タンクの危険度について指摘します。現在、東京湾岸には五百五十九基の浮き屋根式タンクが建設されており、東日本大震災の影響で川崎臨海部だけでも16基の同式が破損しました。
同式は、長周期地震動によって液面揺動し、タンク火災の危険性や危険液の流出などを警戒しなければなりません。
『県石油コンビナート等防災計画』では同式のタンクについて「百十八基が全面火災になる危険性が高い」としていることから早急に民間事業者等へ安全対策の協力を要請するよう県に働きかけてまいります。
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4月26日
4月19日