宮前ガバナンス10月号 連載寄稿 県に「おもいやり駐車場」を導入せよ! 川崎市議会議員 石田やすひろ
常任委員会の視察で京都府庁を訪れた。西日本を中心に拡がりつつある「おもいやり駐車場利用制度」を調査するためである。京都府は希望した障害者・高齢者・難病で歩行が困難な方、けが人や妊産婦で一時的に歩行が困難な方などを対象に「利用証」を交付、車に利用証を掲示すれば、車いすマークの駐車場を利用することが可能となる。
日本では佐賀県が最初で、現在、26府県に拡大。県域を越えて利用ができる。協力駐車場は幅3・5m以上の車いすマークのある駐車場と、プラスワン駐車場(出入り口に近い)。銀行やコンビニなどの企業による協力はCSRに頼り、積極的に協力してくれるという。現在までの駐車場整備状況は府内844施設、1734区画となっている。
ユニバーサルデザインとは「すべての人のためのデザイン」という意味。この考え方に基づいて整備された多機能トイレやノンステップバスは、よく知られている。しかし、駐車場にその理念を取り入れた制度は、あまり知られていない。
課題となっているのは、対象者を20万人想定しているが利用はごく一部であること。また、1千施設を目標に普及を図るが、街で見かけるまでに至っていないと担当者は語る。
誰もが安心して外出できる環境を整えるには、多くの理解と協力が必要だ。この取組みは、府民のおもいやりの心により支えられていることを忘れてはならない。そして、全国にこの制度が普及することを期待しつつ、広域で利用することの意義を伝えたい。神奈川県にも、この制度の導入を働きかけている。
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4月26日
4月19日