宮前ガバナンス7月号 連載寄稿 悠久の繁栄の時に想いを馳せ、郡庁のミステリー 〜祝 橘樹官衙遺跡群国史跡指定〜 川崎市議会議員 石田やすひろ
橘樹官衙遺跡群(影向寺遺跡・橘樹郡衙跡)はこの春、川崎市内で初めて国史跡として指定を受けました。宮前区野川と高津区千年に跨る発掘箇所は点存しており、現在も発掘作業が続けられています。残念ながら、場所が明らかになっているのは正倉院のみで、古代の市役所にあたる郡庁の跡地は、未だ発見されていません。発見された正倉院と影向寺の間にあるのではと、推測されています。
橘樹官衛遺跡群は7世紀後半から10世紀にかけて存在した役所や寺院等の貴重な遺跡です。大宝律令下の地方行政組織は66の国と約600箇所の郡があり、その一つが橘樹郡です。現在の川崎市は、橘樹郡の範囲とほぼ同じだと考えられ、この跡地を知ることは、川崎市の歴史を知ることと併せ、当時の人々の営みを知ることになります。
2015年度には史跡ガイドツアーや出土品の展示も行われる予定です。市民の貴重な宝として、適正な保存と教育の視点で発掘成果を期待したいものです。
川崎市では、国史跡指定を記念して「Doki Doki(土器土器)親子古代探検隊」と題した、考古学教室を開催する予定です。内容は、発掘された土器を洗ったり、縄文人になって火を起すなど様々。夏休みの想い出に、親子で参加してみてはいかがでしょうか。
開催は8月7日(2部制)。対象は市内在住・在学の小学3年生から6年生(3・4年生は保護者同伴)、場所は、県立東高根森林公園パークセンターに集合となっています。参加申し込み、詳細は川崎市教育委員会で【電話】044・200・3306です。
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4月26日
4月19日