宮崎台駅周辺の10商店と10団体が加盟する「さくら坂商店街」(奥津茂樹会長)が5月12日に誕生した。まちかど交流スペース「さくら坂スタジオ」(宮崎)を拠点に、地域住民とともにまちの魅力を発信していく。
同商店街の会員は、宮崎台駅周辺の10商店と10団体からなる。昨年の「ふる里さくら祭り」で「1日限りの商店街」を実施した店主たちが、新商店街の設立を目指して準備会を設置。若者のチャレンジを応援する場「さくら坂スタジオ」を拠点に約1年の歳月をかけ、5月12日の設立総会でスタートを切った。
まちづくり恒常的に
奥津会長は「宮崎台はまちづくりの資源がたくさんはあるので、恒常的にコーディネートする組織がほしかった」と設立のきっかけを話す。
同商店街では【1】地域の商店と団体が連携すること【2】地域住民とともにまちの魅力を引き出すこと【3】まちの多様性を活かして「美しい」まちづくりを進めること――の3つを目的に掲げる。今後、商業振興とともにサークルのようなまちづくり活動を推進していく。4月に開催したインスタグラムの投稿コンテストの成功を受け、「テイクアウト」や「おうちごはん」をテーマにしたコンテストを企画中だ。
市経済労働局商業振興課によると、全国的に商店街の数は減少傾向で、新商店街の誕生はめずらしいという。担当者は「近隣にある商店会の活動停滞や解散などの状況を踏まえ、その受け皿になった可能性もある」と指摘する。
若者が活躍できる組織に
商店街衰退の理由は、担い手の高齢化や会費や会議などの負担の重さだと言われている。そこで、同商店街は積極的に若い世代の参加を求め、負担を軽くしたライトな運営を目指す。具体的には、年会費は1000円とし、必要に応じて寄付金や補助金で会計を維持。情報発信や意見交換はSNSやネットを活用して会員の負担を軽くするとしている。
奥津会長は「まちを元気にする、若者が活躍できる商店街にしていきたい」と抱負を語った。
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