市政報告Vol.47 地域公共交通の充実へこれまでの経緯を再確認 川崎市議会議員 矢沢たかお
11月27日から12月20日の会期で市議会第5回定例会が行われました。一般質問では「地域公共交通」と「野球場の不正利用問題」を取り上げました。今回は「地域公共交通」についてご報告致します。
運行便数約15%減
「深夜バスをまた走らせて欲しい」。日々の活動の中で、お聞きする市民の声です。市内路線バスの運行状況は、平成30年度のピーク時と比べ令和3年度には運行便数が約15%減少しており、今後はこれまで以上に厳しい状況が見込まれています。現在本市は、重複バス路線の改善や利用者に応じた路線の再編など、「バス路線の一層の効率化」を進める方向性を示しています。
全国的にはバス利用者の減少や運転手不足を背景に、路線バスの減便や路線の廃止が相次いでいます。本市も同様、運転手の実働時間の改善を図る、いわゆる「2024年問題」を目前に控える中、地域の足の確保が課題となっています。
効率化では終われない
厳しい経営環境は理解する一方、これまでの経緯を忘れてはいけません。本市は、平成30年に「川崎市総合都市交通計画」を策定。長年に亘り推進した川崎縦貫鉄道の廃止を公表しました。代わりに「身近な地域の交通を支える公共交通ネットワークの充実」に重点を置きました。当然ですが、新駅を設置する予定だった地域には相応の交通課題があり、市は最大限の取り組みとして路線バスネットワークの充実を掲げてきたのです。
私は質問の中で、経緯を考えた際、「バス路線の一層の効率化」で今後の施策を締めくくるべきではないと主張し、課題解決に向け更なる取り組みを求めました。
まちづくり局長は「本市においても、バス運転手不足が顕在化しており、早朝深夜の減便や、日中の運行本数が維持できなくなる等、地域交通を取り巻く環境が大きく変わってきている。このような環境の変化に対応し、本市の強みである『都市の利便性』の維持、向上に向けて、新たな取り組みを展開する必要がある」と答弁しました。今後も動向を注視し、課題解決に向け取り組んでまいります。
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5月3日
4月26日