神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
宮前区版 公開:2024年3月29日 エリアトップへ

インクルーシブ合唱団 県庁で凱旋公演 手話と歌で音楽表現

文化

公開:2024年3月29日

  • X
  • LINE
  • hatena
歌と手歌でパフォーマンス
歌と手歌でパフォーマンス

 手話や表情と、歌声で音楽を表現する合唱団「ホワイトハンドコーラスNIPPON」が3月25日、神奈川県庁でパフォーマンスを披露した。神奈川県から参加するメンバーの照井沙空(さら)さん(小学2年)は「みんなで同じ手話をするところが楽しかった」と声を弾ませた。

 同団は聴覚や視覚など障害の有無に関係なくどんな子どもも参加できる、インクルーシブな合唱団。歌で表現する声隊と、手話がベースの「手歌」で表現するサイン隊が同じ舞台に立ち、一つの作品を作り上げる。白い手袋を着用して表現することが「ホワイトハンドコーラス」の由来だ。東京、京都、沖縄の3拠点で活動を行っている。

 2月には、バリアフリーの国際賞「ゼロ・プロジェクト・アワード」を受賞し、オーストリア・ウィーンにメンバーとスタッフ約100人が渡航。国会議事堂やベートーベンが交響曲第九番を作曲したといわれる建物で演奏した。国連事務局では「第九」の第四楽章「歓喜の歌」をドイツ手話も取り入れ披露。スタンディングオベーションや大歓声が送られた。

 県庁でのパフォーマンスは、県議会の手話言語普及推進議員連盟とユニバーサルスポーツ振興議員連盟が共催し、共生社会の実現を目指す県で演奏してもらおうと実施。ウィーンからの凱旋公演として、黒岩祐治県知事や県議、関係者らを前にメンバーは「何ができないのかではなく、何ができるかを見てください」とあいさつ。計4曲を披露し、会場内は大きな拍手に包まれた。

 代表理事・芸術監督のコロンえりかさんは 「聴力を失ったベートーベンが作曲した地で、手歌の第九を届けることができたのは誇り。ウィーンで経験を積んだ子どもたちに、日本の共生社会のロールモデルになってもらいたい」と語った。

県内唯一参加の照井さん

 合唱団に県内から唯一参加するのが照井さんだ。サイン隊に所属する照井さんは小1から活動し、仲間とともにパフォーマンスを磨いてきた。県庁の演奏では初めてのソロに挑戦。「手話を覚えるのをがんばった。楽しかった」と声を弾ませた。好きな手話はオリジナル曲『にじふらい』に登場する数字の7。弧を描くと「虹」の意味になる。

 ウィーンの観客が「声も出して喜んでくれた」のが印象に残った。今後はMCに選ばれるようになり、合唱団の活動を広めていきたいという。

お気に入りという数字の7の手話を見せる照井さん
お気に入りという数字の7の手話を見せる照井さん

宮前区版のトップニュース最新6

市地域文化財に花供養塔

市地域文化財に花供養塔

馬絹の泉福寺境内

1月17日

デジタル活用で施策推進

黒岩知事インタビュー

デジタル活用で施策推進

新地震防災戦略策定へ

1月17日

地域のつながり推進を

新春インタビュー

地域のつながり推進を

齋藤区長、新年の抱負語る

1月10日

市内2局「地元を元気に」

ラジオ放送100年

市内2局「地元を元気に」

かわさきFM、FM大師

1月1日

新たな価値生む都市へ

新たな価値生む都市へ

福田市長、2025年を語る

1月1日

実践的な取組へ

現区役所等跡地利用

実践的な取組へ

市、中間報告取りまとめ

1月1日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 1月17日0:00更新

  • 1月10日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

宮前区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

宮前区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2025年1月17日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

X

Facebook