町田市内の小中学校、保育・幼稚園、公園などの土壌と学校給食の放射性物質の測定を求める議員提出議案が4日、第3回定例会議で全会一致で可決した。
可決した議案は「小中学校・保育園・幼稚園・公園などの土壌の放射性物質の測定と、学校給食(牛乳などを含む。)の放射性物質の測定を求める決議」。
町田市議会が町田市に対して【1】町田市内の小中学校、保育・幼稚園、公園などの土壌の放射性物質の含有量の調査を実施、公表すること【2】牛乳などを含む学校給食の放射性物質の含有量を定期的に検査し公表することを求めている。
市議会は6月の第2回定例会でも健康福祉常任委員会の中で同様な検査を市に求めたが、依然として実施されていない。提出者の一人・藤田学市議は「今回は委員会の決議ではなく、市議会全体の総意として、市に対して強く実施を求めていく。全ての市議が賛成したということは、全市民の考えと思ってほしい。特に小さいお子さんを持つ保護者の方は放射能問題についてとても不安に感じていて、市はその不安を取り除く工夫をしてほしい」と話している。
市議会の要求に対して市は、「この議案に対して、市としてどのようなことができるかも含めて検討中。実施時期、内容など決まっていない」とコメントしている(10月7日現在)。
町田市を取り巻く放射能問題
町田市はこれまで、様ざまな放射能に関する情報を発表している。市内清掃工場・下水処理場での空間放射線量、放射性物質の測定や7月から行なっている市内7カ所の小学校の校庭での空間放射線量測定(9月末で終了)を実施し、その数値を公表している。また、町田市剪定枝資源化センターでは持ち込まれた剪定枝から作ったチップ堆肥から国の暫定許容値を超える放射性物質が検出され、未だにチップ堆肥の出荷を見合わせている。
しかし、今回可決した議案では同資源化センターで放射能物質が検出されたことから、市内の樹木や葉にも無視できない高濃度の放射能物質が付着していることを指摘し、土壌の検査を求めている。給食の検査については、出荷段階で厳重な測定検査が行なわれているにも関わらず、汚染された食品が市販されていることが明らかになっていることから、食材全ての検査を求めた。市は学校給食に対しては、これまで検査をまったく実施していないが、吉田つとむ市議が独自に学校給食用の牛乳を調査したところ、1kg当たり6ベクレルの放射性物質が検出されている。
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