風しんワクチン無償接種 修正案を否決 32年ぶりの再議受け
成人向け風しんワクチン予防接種の補助額を巡り、市議会と行政が対立し、32年ぶりに市長から再議が提出された問題で町田市議会(田中修一議長)は8日、臨時会を開き、行政が主張する個人負担5000円が記された原案が可決された。
これまで通り5千円負担
市議会と行政が対立したのは、市が市議会に提出した一般会計補正予算案のうち、成人向け風しんワクチン予防接種費用を都と市が接種費用の約半額を補助する議案。
一方、市議会では半額補助ではなく全額補助すべきと志政クラブが予算修正案を提出し、同クラブや民主・社民・ネット、日本共産党の3会派が賛成し、6月28日に行われた第2回町田市議会定例会の本会議で、この修正案を可決した。
この結果を受け、石阪丈一町田市長は7月1日、再議書を提出し、臨時会を招集した。
臨時会では、ワクチンの不足についてや、「任意で受ける予防接種は全額自己負担すべき」と再議理由を記した市長の保健行政に対する姿勢などが話し合われたが議決の結果、再議で可決に必要な3分の2以上の賛成を得られず、接種無償とした修正案は否決され、行政が提出した個人負担5000円の原案が可決された。19歳以上の妊娠を希望する女性と妊娠している女性の夫に一部助成される。
また今回の補正予算には「市は、ワクチンの安定供給が見込めた時点で、助成額の見直しを含め自己負担額の減額に努められたい」と付帯決議が付けられた。この付帯決議には、修正案に賛成した3会派のほか、公明党、諸派1人が賛成した。
風しん拡大中注意呼びかけ
風しんの流行は夏が本番で、都内では今年に入ってから6月末までに2906人が感染し、6月30日までの1週間で92人の感染が報告されている。一方、町田市では今年に入ってから6月30日までに97人が感染し、30日までの1週間では感染者はいなかった。
町田市保健所は「市内の報告数は減少していますが、都内の流行は続いていて、流行の中心は成人男性です」と注意を呼び掛けている。
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