東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向け、テロ対処能力の向上を目的とした大規模なテロ対処合同訓練が4月9日、町田市立陸上競技場の敷地内で実施された。
地域住民の危機管理に対する意識の醸成や関係機関との連携を図ることを狙いとした今回の合同訓練。地元町田警察署をはじめ隣接する南大沢警察署、多摩中央警察署、神奈川県警察相模原南警察署の4警察署、警備第二課(警備犬)、第九方面本部などから約70人が参加した。
訓練は走行中の路線バスを銃器で武装した2人組のテロリストがバスジャックしたことを想定。町田署員が神奈川県警と協力してバスの前後をパトカーで挟み、競技場まで誘導した。テロリストと交渉し、人質の一部が開放されると警察官と町田市職員が乗客を避難させた。このときテロリストの一人が刃物を手にバスを降りてきたところで警備課長が部隊を指揮して制圧し検挙。残ったもう一人の犯人が逆上しだすと、警察の部隊がバスに突入して運転手と残りの乗客を無事に救出した。最後にテロリストが銃を乱射しながら車外に飛び出したところを警備犬が制圧した。
不審物に注意
訓練の後には不審物に対する注意喚起があり「鞄や紙袋、スーツケースなどが不自然な場所に置いてあるときは気をつけてほしい」と担当者が話した。また水筒、本、手紙などがテロリストたちの作るトリック爆弾として使われることがあり、所有者のわからない物を発見したときは110番をして警察に連絡するなど、危機管理意識を高めることの必要性を説いた。燃焼実験では0・5㌘の黒色火薬に火をつけ実際に爆発させると、その音や威力を目の当たりにした参加者らからは驚きの声が上がった。
4つの警察署を代表してあいさつした町田警察署の岩下悦男署長は「今回の訓練で連携して対応することの重要性や爆発物の危険性を再認識できた。今後もパートナーシップを結ぶ地元の企業、地域の住民のみなさんとともにテロを起こさせないように取り組んでいきたい」と話した。
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