(公財)日本デザイン振興会が主催し、デザインの優れた物事に贈られる「グッドデザイン賞」。2019年度の同賞を小山ヶ丘にある大学連携型のサービス付き高齢者向け住宅・桜美林ガーデンヒルズ((株)ナルド/醍醐正武代表)が受賞した。同社の受賞は今回が初。
桜美林ガーデンヒルズは大学連携型のCCRC(高齢者が健康な段階で入居し、終身で暮らすことができる生活共同体)構想を基本として「学び、交流、安心のある暮らし」をコンセプトに2017年にオープン。2300坪の広大な敷地内に学生寮、一般向け賃貸アパートが併設され、そのため多世代交流や、高齢者が地域社会に溶け込んだ生活を送ることができている。
老年学研究に注力する桜美林大学と連携した「カレッジリンク」の仕組みを取り入れ、生涯学習を通じた高齢者の生きがいや地域社会との繋がり、大学生など若い世代と暮らすことによる交流や共助を促すことで新たな住まいの形を提示した。またデザインのポイントに、木造低層で要所要所に木仕上げを散りばめ、暖かみと温もりのある空間にした点、敷地中央に横断する通路を作り、一つの敷地に複数の建物を建築できる「一団地認定」を取ることで木造建築が可能な規模に各棟を抑えた点、地域住人も利用可能な食堂や集会場を作り、敷地内通路を中心にコミュニティが育める場所を実現した点を挙げている。
この度の受賞にあたっては、建設計画やプログラム等によって大学と連携した多世代共生の可能性が示されていることが、大学連携のCCRCの事例として高く評価された。担当した審査委員は「住宅の分散配置により、人々が路上を行きかい、街のような自然な交流が期待できる点も施設というより住まいであり、街である」と称賛のコメントを寄せている。
醍醐代表は「建物だけでなく、それを活かす人と人との繋がりも評価されたことが嬉しい。住む人も働く人も満足度が上がったと思う」と話し「我々の目指す道が間違っていなかったと職員一同で再確認できました」と喜びを語った。
同社は今後も大学との連携を強化し、地域交流を含めた社会貢献を進めていくという。
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