施設の老朽化により改修工事を終えた町田市立自由民権資料館(野津田町)が9月6日(日)まで、リニューアル記念第1弾の企画展「能ヶ谷のかたち〜神蔵宗家の史料を中心に〜」を開いている。江戸時代の能ヶ谷を知る120点を超える史料には、今回初めて公開されたものも多い。
展示されているのは、名主などの村役人を長年担ってきた神蔵宗家に残された史料の数々。能ヶ谷にあった「香山園」から2018年12月に寄贈されたものと同館所蔵のものが中心だ。一般に向けて公開されるのはこれが初めてとなる史料も多くあるという。
当時の様子を知る
神蔵家が領主との間で交わされた文章からは支配のあり様の一端を知ることができ、江戸時代に作成された村絵図からは当時の村の様子を視覚的に見ることができる。山林や田畑、河川、道、家、寺社などが描かれていて、貴重な染料を使って塗られた姿そのままに残されている。
「川の形や今も残る地名など、現在と比較してみると面白いと思います」と学芸員の井上茂信さん。自分たちが暮らす地域を深く知るきっかけにもなるので、子どもたちの夏休みの自由研究の課題にも薦める。
村人の生活や営みを紹介するコーナーでは、生活を守るために領主から命じられた新田開発を拒んだり、近隣の村とのトラブルに関する文章も残る。「新たな史料から当時の様子を具体的に知ることができ、改めて地域の持つ魅力に気が付くこともあるでしょう」
大切にしてほしい
「代々続く家などには貴重なものが多くあるので大切にしてほしい」と井上さん。同館では史料を預かったり、保管法のアドバイスもしている。
開館時間は午前9時〜午後4時30分。月曜休館。入館無料。(問)【電話】042・734・4508
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