「えいごのまちだ」を掲げ、独自のカリキュラムを導入して英語教育に力を入れる町田市。このほど株式会社ゼルビア、玉川大学大学院の佐藤久美子名誉教授ら4社が連携して子どもたちのために新たな学習教材を制作。6月から小学4・5年生の放課後英語教室で使われている。
「町田ならではの英語教育」を推進し、未来を支える人材の育成と「英語で選ばれるまちだ」を目指す市は、2016年度から放課後英語教室をスタート。当初は3校から始まったが、2020年度には市内の全42校が参加している。
新たな学習教材は動画で作成した”運動型”英語学習プログラム。サッカーJ2リーグ、FC町田ゼルビアのトップチームの選手やマスコットのゼルビーが出演し、動画を見て真似しながら体を動かし、楽しく学べるものだ。選手が英語で自己紹介したり、運動を通じて英語を自然に聞き取る力を養うトレーニングができる。
ゼルビアの選手出演
7月2日にはゼルビーが三輪小学校の放課後英語教室を訪問。子どもたちと一緒に動画を見ながら講師のレッスンを受けた。佐野海舟選手が登場し、名前、ポジション、好きな色や食べ物などを身振りを交えて英語で話すと子どもたちは画面にくぎ付けに。その後、講師が内容についてクイズ形式で当てさせるなど、クラスはアットホームな雰囲気に包まれた。教室に参加した4年生の女子児童は「動画の内容が面白くて、楽しかった」と笑顔で感想を述べた。
新たな学習教材の共同制作はゼルビア側からの提案がきっかけだ。子どもたちの憧れる地元のプロサッカー選手が出演することで、英語に対して一層の興味を持ってもらうことができると考えた。大友健寿社長は「選手たちも子どもたち、そして町田のため、プレー以外でも恩返しをしたいという気持ちで参加した」とコメントした。
英語を自然に学ぶ
今回、独自に開発した学習プログラムは「運動センス」と「英語耳」を同時に育てる”運動型”という点が大きな特徴。机に座って学ぶだけではなく、身体を動かしながら英語をインプットする手法を取り入れた。制作にあたり相談を受けた佐藤教授は「サッカー選手が英語を話す教材は、子どもたちの英語への興味をさらに湧きたてるものになると思う」と期待する。実践的な英語教育には会話と体全体を使ってコミュニケーションを行うことが有効であると考えられる。学校教育部指導課の遠藤聡人担当課長は「体を動かし、楽しみながら自然に英語を身に付けてもらうことがコンセプト。英語の楽しさを味わい、児童の学習意欲がさらに高まることを願う」と話した。
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