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全国写真展で特別賞 「スタジオ笑顔」前田博見さん

社会

掲載号:2018年6月22日号

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受賞作品を囲む前田さん(左)と高橋さん
受賞作品を囲む前田さん(左)と高橋さん

 シリウス目の前の「家族写真館スタジオ笑顔」を経営する前田博見さん(87)の作品「米寿を記念に」が、第64回全国展フォトコンテストで下岡蓮杖賞に輝いた。モデルを務めた写真館近くのカラオケ茶屋「きよかわ」の店主・三尾陽子さんは、受賞発表直前の3月に急逝。受賞の喜びと撮影の思い出を、前田さんと、三尾さんの娘・高橋理惠子さんに聞いた。

 同コンテストは、(一社)日本写真文化協会が毎年主催しているもので、今年は全国から2908点の応募があった。前田さんは過去入選はあったが、上位5作品に与えられる入賞は初。日本写真の祖、下岡蓮杖にちなんだ特別賞を受賞した。前田さんは「若い人も多い中で評価され光栄。この世界に入り68年だが、今後も勉強し続けたい」とさらなる意欲を見せた。

 作品は、三尾さんの米寿の記念に遺影用として撮影したもの。フランスを拠点にインテリアデザイナーとして活躍する三尾さんの孫娘・MAYAさんが、三尾さんと親交のあった前田さんに依頼。「パリの花屋で売られている白い野ばらのイメージで」と注文したという。

 撮影当日、三尾さんは、70歳から始めた社交ダンスの衣装など一張羅を持ってスタジオへ。しかし、前田さんは来店時の服装が相応しいと判断し、熊のぬいぐるみがついた鞄を身に着けたまま撮影した。「年を重ねた美しさと愛らしさが表れていた。自然な表情を引きだすため、立ち方から気を使った」と前田さんは話す。白いバラを表現するため、光にもこだわった。

報告かなわず

 入賞発表前に行われる入選の報告は三尾さんにしていた。入選すると札幌や博多など全国で展示されるため、三尾さんは「北海道も九州も行ったことがないので、写真だけでも全国を回れるのは嬉しい」と喜んでいたという。突然脳梗塞で倒れ急逝したのは、その数週間後のこと。高橋さんは「母は高齢でもヒールを履きこなす元気な『看板婆さん』。倒れるまで至って元気で、手術後も会話はできたので、よい最期だった」と思い返す。

 葬儀でもこの写真が飾られ、多くの人に写真を褒められたという。「祭壇で自然に笑う母のきれいな写真を見て、写真館で前田先生に撮ってもらいよかったと思った」と高橋さんは感謝を述べた。

記念サービス

 受賞を記念し、60歳以上は7月20日(金)まで平日限定で写真半額。通常1万1千円(税別)の6切写真付撮影料が、半額の5千5百円(税別)。夫婦など2人以上の来店で、さらに1人5百円引き。予約制。水曜定休。【電話】0120・484・037

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