大手や老舗と伍して活躍する企業人にスポットを当てる「Power of Bond」。第3回は市内福田在住で、今年1月、新たに介護福祉事業「さんしゃいんケアサービス」を立ち上げた株式会社ソアー(綾瀬市吉岡)代表の中島賢太さん(40)。
人生を決めた製造業の魅力
祖父が興し、父が継いだ株式会社中島製作所。3代目を継ぐことは、幼稚園の時には決めていたという。「進学もそのためにどうするか、と考えた。人生の行動の軸は変わっていない」と真剣な眼差しで語る。汗と油にまみれる製造業に、幼少の頃から魅せられたのは祖父・父の後姿と「様々な技術が相まって、設計図に描かれたものから金属の立体物が出来上がる」感動だった。「働く根っこは人を喜ばせる事。笑顔がつながると頑張れる」とはにかんだ。
介護事業を始めたのは、利用者に合わせてオーダーメイドする福祉用具の世界が、製造業の魅力に重なったから。知識も経験もない畑違いの分野だったが、商品化の要望や有識者からのアドバイスもあり、熟慮に熟慮を重ね、起業。自らヘルパーの資格も取った。
現在は、介護事業と並行し、幼少の頃からの夢だった中島製作所の3代目となる準備が進む。技術に裏打ちされ、半世紀以上に渡り信頼を勝ち得てきた家業の襷を受け継ぐ。責任の重さは計り知れないが「皆の力を借りないと何もできないから、自分のできることをするだけ」と肩肘を張らない。「親子で働いている社員が3組もいる。変な会社なら息子を入れないよね」そう言って嬉しそうに笑った。
ゴールを決めない立ち止まらない
アメリカンフットボールに明け暮れた高校時代。靭帯を損傷し、不完全燃焼のまま終えた選手生活に、もう一度火をつけてくれたのは「残りの人生で今日が一番若い」という言葉。ピリオドを勝手に打ち、立ち止まったのは自分自身だと気付かされた。36歳でクラブチームに参加。現在は小学5年の大翔(だいと)君がプレーする相模原ライズでコーチを務めている。
「サイドが伸びてくると気になる」とシリウス横の理容店「Bond」には月に1度訪れる。店では、がっしりした体躯に短髪でも威圧感がないよう、柔らかく見せる工夫を凝らしてくれる。「邪気が払われるのか、気持ちまで軽くなる」と柔和な笑顔で店を出た。
|
<PR>
大和版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
フリマ出店者30日まで受付4月26日 |
|
|
<PR>