第36回神奈川工業技術開発大賞の受賞に貢献した 原田 裕之さん 堀硝子株式会社勤務 52歳
開発は自分との闘い
○…大賞の「過熱水蒸気を用いた接着剤速硬化システム」を開発。同システムは、自動車のフロントガラスに取り付ける部品の接着時間を大幅に短縮する工法。2003年に入社して以来、「接着剤を短時間に硬化させる工法」について研究開発してきた。2012年から、今回のシステムの研究を本格的にスタート。最初は「できるかどうか」と不安な思いもあったが、研究者として「できない」という選択肢はなかった。それから、レーザーやマイクロ波など8種類ほどの熱量を試し、3年がかりで過熱水蒸気へたどり着いた。試行錯誤を繰り返し、昨年7月に自動車メーカーから「採用」通知を受け取った。「この日のためにやってきたので、本当に嬉しかった」と満面の笑み。さらに今回の受賞を受け、「人生の中で最高に嬉しかった」。
○…毎朝6時半に出社。「誰もいないオフィスが一番集中できる」という。小学生のころから「落ち着きがない」と言われ、今も「何か開発していないと落ち着かいない。昔から変わってない」と苦笑い。開発は1人で取り組むといい、「壁にぶつかることは毎日。開発は自分との闘い」ときっぱり。会社へは「いい意味で好きなようにやらせてくれる。研究に打ち込みやすい環境」と感謝の気持ち。
○…生まれも育ちも平塚市。高校卒業後に厚木市飯山にある東京工芸大学工学部写真工学科へ進学した。好きな言葉は武田信玄の「正範語録」。「若いときはわからなかったけど、この年になって染みてきたね」としみじみ。「まだ道のり半ば。開発は時間がかかる。違う研究でもう1回開発に成功したい」と前を見据える。毎日、生みの苦しみと闘いながら、研究に没頭する。
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4月19日