逗子・葉山版 掲載号:2011年6月24日号
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「久木川にホタルをとばす会」の会長を務める 若松進一路さん 逗子市久木在住 63歳

ホタルの光を次世代に

 ○…「あれを見て感激しない人はいないですよ」。初夏の闇夜を彩る、はかなくも幽玄な光―。田越川の支流のひとつ、久木川。この川にホタルを飛ばそうと、幼虫の放流や周辺の環境整備をメンバーとともに20年に渡って続けてきた。今年は約700匹の幼虫を放流。久木川は雨が降ると増水しやすく「ホタルが育つには厳しい環境」だが、今年も川面には無事、緑色の淡い光が舞った。

 ○…きっかけは子ども会の役員をしていた時。会合でホタルが話題になった。「『昔は凄かったね』って。今は久木川でも上流の方にしかいませんが、昔は久木小学校のあたりにも飛んでいたそうなんです」。元々、子どもに「自分が育った位の自然環境を与えたい」と逗子に越してきた。「だから子どもにホタルを見せてあげたいと思って」。その意思に賛同した子ども会のメンバーと会を結成。ホタル研究の第一人者、大場信義氏に指導を仰ぎながら、放流を始めた。最初は飼育も思うように行かなかったが、年々ホタルの数も増えていった。「でもね、たくさん飛んでいれば嬉しいけど数で一喜一憂するんじゃなくて、そこがホタルのいる環境ということが大事なんです」。

 ○…昆虫が大好きな少年だった。「私もファーブルに憧れた口でね」。トンボやセミの幼虫を採取してきては、羽化するのはいつかと時間を忘れて観察に没頭した。当時の熱意は今も色あせない。雨の日の夜、羽化するために上陸するホタルを語ると「これが凄いんですよ」と語気に力が入る。梅雨時期に傘をさし、川まで足を運ぶと、うっすらと光をたたえた幼虫が目に入る。「『ちゃんと上陸してくれたか』って。毎回感動です」。

 ○…活動も気がつけば20年。「会が厳しい括りじゃなくて、気楽にやってきたのが秘訣かな」と笑う。「次の世代にホタルを残してあげたい。そのために続けますよ」。今までも、これからも。久木川という小さな川に来年もホタルが舞う。
 

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