今月27日、市民交流センターで行われる「ずし楽習塾」で講師を務める陶芸家 荒井 愛さん 逗子市久木在住 37歳
手作りの楽しさ大切に
○…作って楽しく、使って楽しく。人に陶芸を教える際大切にしているのはそんなもの作りの原点だ。学校で修めるカリキュラムのように、一から知識や技術を習得する方法もある。だがともすればそれは陶芸というものの垣根を上げかねない。思い描く好きなものを作ってもらうために、自分はそっとサポートするだけ。そんな飾らない指導が好評でずし楽習塾での講座は3回目を数える。
○…自宅に設けられた6帖ほどの小さなアトリエ。ここ10年ほどは地域の子どもたちに教える造形教室を主宰、力を注いできた。「今は何でも買える時代だから、子どもたちに手作りのものを大事にしてほしい」。通うのは未就園児から小学生まで20人ほど。土をこねて形を整え、貝殻やロープで模様をつけて思い思いに仕上げる。「これ、私は全然手を加えてないんですよ」と取り出したのは3歳児が作った四方皿とマグカップ。拙くも大人顔負けの味ある仕上がりが目をひく。「自分で作ったものは愛着がわくし、きっと長く使ってもらえる。お子さんの器にお母さんが作った料理をよそって、家族で食卓を囲めたら素敵じゃないですか」
○…幼い頃、母が作った料理に合わせて、食器を選ぶのが日課だった。そんな幼少期からかもしれない。高校卒業を控え、手に職をつけたいと進路を考えたとき「食器を自分で作れたら」と思うようになった。美術短大で陶芸を専攻し、日本陶芸倶楽部講師、個展やグループ展を行うなどその後は陶芸の道一筋。「作るのは苦にならないし、自分以外の人にも楽しんでもらいたい。それがやってこれた理由かな」と朗らかに笑う。
○…7歳と4歳、2児の母。子育てにいそしむ傍ら、今後やりたいことは色々とある。その一つが浜辺に漂着したシーグラスを使った造形。「皆でやったら海のガラスを減らすのに役立つかなって。小さいことでも自分の活動範囲の中で、地域貢献もできたら」
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