きかちゃんを救う会の代表を務める 前島 麻子さん 逗子市在住 41歳
善意の輪を広げたい
○…重い心臓病を患う葉山町の森木花ちゃん(3)が米国での移植手術を受けられるよう、募金活動を行っている「きかちゃんを救う会」の代表を務める。「毎日、多くの方から善意を頂いており、目標額の9割を超えた。なんとか9月末までに達成して、一刻も早く治療を受けてほしい」と語る。
○…都内で生活していたが、結婚を機に夫の「海の近くに住みたい」というリクエストで、移住を決めた。「車で街中を通った時、ビーサンと短パンで闊歩する年配女性の姿に憧れてしまった」というのが逗子を選んだ理由。豊かな自然と気取らない街の空気は、子育てをする母となった今、より一層好きになったという。
○…きかちゃんとの出会いは、息子が通う幼稚園だった。「お兄ちゃんが大好きな子で、あの時はまだ歩き始めのころ」。可愛い盛りの女の子が胃腸炎の疑いで入院。長期化し心配していると、一緒に園の保護者役員を務めていた母・理恵子さんから心臓病だと知らされた。人の命とお金に関わり、社会的責任も大きいが「何かしたい」と夫に打ち明けると笑顔で後押ししてくれた。「幼稚園の役員メンバーの存在も大きかった。必要とされているなら、と手を上げました」
○…仕事や育児の合間を縫って、30人のメンバーで活動している。リーダーシップを振りかざすのではなく、常に全体を見ているタイプ。ポジティブでぶれない姿勢は周囲を支えている。「まるで波のよう」と表現する絶え間なく寄せられる善意を前に、誰もが助けを求められる世の中になってほしいという思いも強くなった。今よりも優しくなった世界で、元気になったきかちゃんたちと思いきり遊べる日を心待ちにしている。
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