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逗子・葉山版 公開:2016年6月10日 エリアトップへ

6月から子どもたちを対象にした茶道体験講座を開講した裏千家准教授の 宮澤 歌代子さん 逗子市小坪在住 67歳

公開:2016年6月10日

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茶の文化、次世代に

 ○…「お箸はこうして上から持って滑らすように。最初は難しくとも、繰り返すうちに皆上手になりますからね」。教室初開催の日、集まった子どもたちに優しく語りかける。動きの所作、あいさつの仕方、他者への心配り。最終的には参加者自身が簡単なお点前ができるようになることが目標だが、重きを置くのは茶道を通じてそうした和の文化を地域の子どもたちに伝えることだ。

 ○…時代の流れなのかもしれない。今や子どもを取り巻く環境は自分の頃と比べて大きく変わった。小さな子でもインターネットを使いこなすことは珍しくなく、ゲームなど遊びの選択肢が増えた分だけ外で駆け回る姿を見ることは少なくなった。そうした光景を特段悲観しているわけではない。ただ、こうも思う。「日本には400年続いてきた茶道のように、培われてきたいい文化がたくさんある。今の日本人が忘れがちな原点の多くもそこにある気がする」。ボランティアで講師をかってでたのも「未来を担う子どもたちにこそ、お茶の文化に触れてほしい」との思いからだ。

 ○…元々茶道に興味があり、40代で教室に通い始めた。その後京都の専門学校で学び、数年前に「宗歌」の茶名を取得。裏千家准教授の資格を得るまでになったが茶に限らず、書や器、花に懐石にも精通し、総合芸術と言われる茶道。20数年学んだ今も精進の日々で「いくら勉強しても終わりがないのが茶道の面白いところ」とほほ笑む。

 ○…「和敬清寂(わけいせいじゃく)」。かつて千利休が説いた茶道の心得で、主人と賓客がお互いの心を謹み敬いあい、場の雰囲気を清らかにする意を示している。和やかさがあれば心にもゆとりが生まれ、他者にも親切にできる。それは自身が茶を指南する際にも大切にしていることだ。教室は8月まで続く。「ゆくゆくは子どもたちがお祭りでお茶をたてたりして、また同世代に広がっていったら嬉しい」と目を細めた。

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