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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2018.07.21

御幸の浜海水浴場などでライフガードの総括責任者を務める
佐藤 泰彦さん
スポーツプラザ報徳勤務 53歳

楽しい夏の立役者

 ○…生まれ育った平塚の家は、静かな夜に潮騒が届くほど海の近く。「ごく自然な流れ」で中学生から始めたサーフィンの延長線上にあったのがライフガードだった。スポーツプラザ報徳に勤務し、オフシーズンはスイミングスクールのコーチ、夏になると御幸の浜など市内外の海水浴場に出向する生活を送って四半世紀。「海とともに生きることが自分の人生」。この仕事に一生を賭ける覚悟だ。

 ○…サーフィンは出勤前の日課。「魅力はギリギリのところで波をかわすスリルかな。良い波に乗れた日は一日中気分がいい」。目じりにしわを刻む笑顔が実に楽しそうだ。一方、沖へ一気に引き込む離岸流の威力など、身をもって海の脅威を知る。「ベテランサーファーほど荒れた海へ無理に出ない。人命を預かるのに必要なのは、体力や泳力だけじゃない」。ライフガードを務めるのは、例年消防士をめざす学生や競技志向の若者たち。リーダーとして、365日海と向き合い培った「勘」を伝える。

 ○…新年は寒中水泳で始まり、その足で波乗りへ。年中海と暮らす男らしく、大らかで細かいことにこだわらない性格。日焼け対策も「まあ、それなりに」。だが、ボディーボードを始めた小学1年の愛娘のことになると、「女の子だから日焼けがちょっと。海って危ないしさぁ」と、途端に心配性のパパの顔がのぞく。

 ○…これまでに幾度となく救ってきた尊い命の中には、親が目を離した隙に溺れた子どももいた。飲酒後に泳ごうとする人の姿も珍しくない。サーフトリップで何度も訪れたハワイやオーストラリアのビーチに比べると、「日本人は自然に対する危機意識が薄い」というのが実感だ。愛する海で誰にも悲しい思いをさせたくない――。一瞬たりとも気の抜けない夏が、今年も幕を開けた。

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