創立100周年を迎えた市立立野小学校で音楽教育の基礎を築いた 松崎 陽治さん 金沢区在住 77歳
音楽の美しさ伝えたい
○…金管バンドや合唱クラブの活動が有名な立野小学校の音楽の基礎を築いた一人。「私は先輩方が作ったものを引き継ぎ、後輩の皆さんがそれを更に立派にしてくれたおかげ」と謙遜するが、同校では「立野小音楽の父」とまで呼ぶ人も。
○…昭和32年に横浜国立大学を卒業後、市立釜利谷小学校に着任。同校で器楽合奏に携わった縁で、東京藝術大学で1年間本格的に音楽を学び、ちょうどその頃、音楽に力を入れ始めていた立野小学校に赴任した。同校では「子どもたちが歌を歌ったり、聞く機会を増やしたい」と、クラスごとに合唱する「校内音楽会」を立ち上げた。「最初は恥ずかしがっていた子どもたちが、だんだんイキイキしてきて、終わったあとに喜ぶ姿を見るのが何より嬉しかった」と懐かしむ。同会は名称を変えて今でも受け継がれ、学校の恒例行事となっている。また、「リズムで体を動かす楽しさを学んでもらいたい」と、当時まだ珍しかった鼓隊を結成。メンバーの中には指揮者を務め、その後ロック歌手として活躍した松岡英明さんらがいた。やがて、鼓隊は鼓笛隊となり、現在の金管バンドへと繋がる基礎を築いた。
○…音楽との出会いは大学入学時に男性合唱団「横浜国立大学グリークラブ」の勧誘。「練習を見学したら本当に格好よかった。男性だけでこれほどの音楽ができるなんて」とその場で入部を決意。それが生涯を音楽に捧げる転機となった。今でも「横浜グリークラブ」や「横浜少年少女合唱団」など、数多くの合唱団に携わる。「音楽の素晴らしさに感動し続け、音楽を通じて多くの方々と関われたことは本当に幸せ」。
○…22日の創立100周年記念式典では、当時結成したPTA合唱団の合唱指揮を取る。「子どもたちに音楽の美しさや素晴らしさ、歌うことの楽しさや喜びを伝えたい」。子どもたちの笑顔のため、これからもタクトを振り続ける。
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