現役の女医でシンガーとしても活躍する 木村至信(しのぶ)さん 中区在勤 (港南区在住)
モットーは全面肯定
○…中区内の耳鼻咽喉科に勤務する現役の医師であり、3人組バンド”木村至信バンド”のリーダーとして音楽活動も行う「女医シンガー」。医療コメンテーターやラジオ番組を持つなど活動は多方面にわたる。横浜を中心に全国ツアーを展開中で、7月12日には関内ホールでライブを開く。
○…川崎市出身。高校時代に世間はバンドブームで、流れに乗って軽音楽部へ。全国規模のオーディションに合格したことで音楽の道を志すようになったが、両親は大反対。とりわけオペラ歌手だった母親は音楽業界の厳しさを肌で感じていた。続ける条件として両親が提示したものは国公立の医学部に進むこと。「手に職をという思いがあっただろうけど、目標ができた分勉強にも励めた」と当時を振り返る。大学進学後も音楽への情熱は加速し、大学をまたいで3つの音楽サークルに所属した。音楽に少しでも関わることができればと耳鼻咽喉科医を目指し、医学博士を取得した。
○…ある時、耳の不自由な患者さんから「ライブを楽しめない」と言われた。これまでも手話で歌うなどしてきたが、生のライブを肌で感じてもらうためダンサーとのコラボを始め、踊りを交えて歌うことで、テーマパークのように視覚でも楽しめるよう努めた。「乳幼児も入場できるバリアフリーライブ。見に来てくれた人全員が前向きな気持ちになってくれるなら何でもする」。この考えはモットーの「全面肯定」に繋がる。
○…音楽活動は医療の現場でも通じるものが。「患者さんにどう満足してもらえるかが大切」。子どもの患者には受診が楽しみになるよう、宿題や恋愛相談など親戚感覚で接することを心掛ける。地域に寄り添う町医者だからこそできることであり、プライドがある。「右足が音楽で左足が医療、それが一つに繋がって今の私がある」。”パンスト女医”と自称するユーモアさで、観客に元気を与えるため今日もステージに立つ。
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