2016年度県民功労者として表彰された 澤飯(さわいい) 廣英さん 中区元町在勤 72歳
地域密着へ思い高まる
○…保健衛生分野の県民功労者として表彰された。「税金は納めてるけど、決して良い県民じゃない」と陽気に語るが、美容の話になると顔つきが一変する。2009年から県美容業生活衛生同業組合の理事長を2期6年務めた。在任中は組合の職業訓練校「KBKアカデミー」を6年ぶりに再開し、組合の若手で組織する「NEXT倶楽部」を設立するなど、意欲的に組織の改革を進めた。
○…11人きょうだいの10番目として、富山県入善町に生まれた。小さいころは海や川へ遊びに行くわんぱくな少年だったという。高校卒業後は進学も就職も考えておらず、何か手で創り出す仕事をしたいと考えていた。そんな折、近所で美容院を営む女性から、「東京では美容院が流行っている。美容師に向いているんじゃないの」と言われたことがきっかけでこの仕事を志すように。
○…東京・代々木の山野美容専門学校で1年学んだ。「当時は男子生徒を受け入れる美容学校が少なくてね。山野も1クラス50人のうち男が5人くらいだったよ」と懐かしそうに語る。その後1年のインターンを経て専門学校を卒業し、山野愛子美容室に就職した。女優、モデルなどの担当やテレビ、雑誌、ショーなど店の外での仕事を経験した10年間を「お客様にめぐまれていた」と振り返る。その後銀座本店店長を務めたのち、74年に元町で「髪結處サワイイ」を設立。以前は社員寮を構え、従業員らと生活し、師匠と弟子のように接していたという。美のカリスマとして有名なIKKOさんも弟子として8年指導したという。
○…「美容業は地域に根付いた職業だ」と力強く語る。今後は福祉施設への出張美容や、過去2度開催した元町ストリートファッションの再企画などを行いたいと話す。「75歳まで現役でやるかな」と控え目に話すが、これからも持ち前の行動力でファッションの街・元町を盛り上げていく。
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