大岡川・川の駅運営委トップとして、災害時のボート利用協定を伊勢佐木署と結んだ 谷口 安利さん 中区初音町在住 72歳
大岡川で互助力アップ
○…災害や事故発生時の水難救助に活用してもらいたい。そんな思いから、大岡川・川の駅運営委員会が所有するゴム製の大型カヌー「Eボート」2艇を、緊急時に警察が利用できるよう協定実現に奔走した。
○…このボートは、2007年の川の駅「大岡川桜桟橋」の開設を機に、運営委が行政の補助を受けて購入したもの。全長6・5mの10人乗り手漕ぎカヌーだ。運営委では、大岡川に親しんでもらおうと、子どもたちを対象に年5回ほど乗船体験を行う。3年前には1艇を追加、現在は2艇で競争するタイムトライアルも実施している。「私たちの目的は地域の活性化です」。これまでも、幅広い人脈を活かし大岡川を舞台にしたイベント企画者と地元をつなぐなど、人と人とのマッチングを演出してきた。「今こうして色々な人と出会えるのも、この川と桜桟橋があるからこそ」
○…仕事は創業100年を超す落花生菓子の製造・卸を行う会社の4代目。大学卒業後、すぐに実家の仕事を継いだ。「そのころは祖父も一緒に働いていましたね」と振り返る。近年は日ノ出町から黄金町あたりに広がった歓楽街の対策に、近隣の地域と協力し行政や警察とともに取り組んだ。そして今、生まれ変わったまちを歩き「川沿いの広場からは、子どもたちの遊び声が聞こえます」と感慨深げに語った。「確かにまちは変わりひと山越えたけれど、まちづくりの実務をしていると課題は尽きませんね」と苦笑い。
○…現在は妻と2人で暮らす。3人の子どもは独立し、時折顔を見せる孫に目を細める。月に2回ほどは一人乗りの「カヤック」で川に漕ぎ出すという。「水面からの視点で絵を描こうと思って購入したんだけど、こっちの方が面白くなっちゃった」と笑う。
○…「大岡川は私たちにとって大きな資産。川を通して地域のつながりを育んでいきたい」と互助の気持ちを大切にする。
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