創立80周年を迎えた剣道横浜公武会の会長を務める 岩崎守さん 西区戸部町在住 74歳
「百錬自得」で剣の道を追う
○…1933(昭和8)年に横浜公園球場(旧横浜スタジアム)の一角に剣道愛好家が集って結成した「剣道横浜公武会」。その9代目会長を2010年から務める。先日行われた80周年式典を無事に終え、「あとは若い人に会長職を引き継いで、これからは自分の好きな時に剣道を楽しみたいね」と大きく笑う。
○…御年74歳で腕前は7段。今も週4回は道場で汗を流す自他ともに認める「剣道一直線」。でも、剣道を始めたのは30歳を過ぎてから。息子が小学校に入学したのを機に何か運動をさせたいと、警察官の叔父の紹介で平沼小学校の講堂で活動していた剣道同好会に入会させた。ところが、通うのを渋る息子を見て「じゃあ自分も一緒にやろう」と始めたのが剣道との出会い。その後、師範の紹介で公武会に入会した。「最初の頃はいい大人が中学生にバシバシ打ち込まれるのが悔しくてね」。負けん気から剣の道にのめり込む様になっていった。これまで数多くの大会にも出場し、60歳の時にはシニアのスポーツと文化の祭典、全国健康福祉祭に横浜市代表チームに選ばれて参加、ベスト16まで勝ち残った。「剣の道は尽きることない。相手との読み合いや緊張感が堪らないね」。背筋をピンと張り、意気揚々と語る。
○…宮城県出身。税理士として働いていた兄の誘いで上京。大学に通いながら兄の仕事を手伝い、独学で資格を取得して同じ税理士の道を歩む様に。2人で中区に事務所を構え、住まいは学生時代からずっと西区。道場で大きな声をだして汗を書くのが何よりのストレス発散で、税理士は昨年引退した。
○…旅行が好きで、家族と全国を巡るのが一番の楽しみ。好きな言葉は「百錬自得」。何百回も練習を積んでこそ身に付くという剣道でよく用いられる言葉だが、人生も同じと説く。「剣道と出会えて本当に幸せ。生涯剣道だね」。探求の道に終わりはない。
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