秋の交通安全運動で反射材を使ったファッションショーを企画した 梅本 淑枝さん 戸部警察署勤務 38歳
交通安全に秘めた想い
○…戸部警察署に配属されて5年半。2年前から交通課の安全担当になり、交通安全指導や交通安全運動の企画などを行う。警察官になろうと思ったのは警察官だった父に憧れて。採用試験を受ける際、父も喜んでくれるだろうと受験票を見せたらビリビリと破かれた。「多分、娘に同じ苦労をさせたくないと思ったのでしょうね。でも採用されたら喜んで応援してくれました」と苦笑する。
○…交通警察官として川崎署勤務時代に転機となる事故が起きる。警察官を退官し、第2の人生を歩んでいた父が交通事故で亡くなった。「朝、『行ってきます』と笑顔で家を出た父が突然帰らぬ人となった。交通警察官として生きてきた父が交通事故で亡くなった運命に愕然となり、仕事を続ける自信がなくなりました」。一時は辞職を決意したが同じ警察官を務める夫の「辞めるのはいつでもできる。父親と同じ交通警察官として君にしか出来ないことがあるのでは」という言葉で前を向いた。そして、交通指導や取締の部署から安全担当へ配属を願い出た。
○…交通安全運動では、若い世代にも興味をもってもらおうと引き込む努力を重ねる。製菓専門学校生による啓発ケーキや今回の反射材を使ったファッションショーなど斬新なアイデアも多く、「これはと思ったらアポなしで飛び込んじゃいます」と白い歯を見せる。最近では街で声を掛けられる機会も増え、「住民や企業の皆さんと一緒に地域に根付いた交通安全をすすめていきたい」と意気込む。
○…横須賀で生まれ育つ。今も実家のそばに夫と長男、長女と暮らす。休日はサッカーをする長男と試合観戦したり、趣味のパン作りに精を出す。先日も「無花果のクリームチーズのパン」を同僚に配って好評だったとか。「家族を事故で亡くす悲しみを誰よりも知るからこそ今後もこの活動に尽力したい」。父への感謝を胸に、事故撲滅へ今日も制服に袖を通す。
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