中区みなと音頭の普及に尽力する 有波 良枝さん 中区石川町在住 83歳
世話好きが元気の源
○…10月の区民祭りで復活した「中区みなと音頭」。当日はステージ狭しと踊りに熱が入った。3年後の区制90周年に向け、普及に尽力する姿勢は変わらない。みなと音頭は1987年、区制60周年を記念して歌謡界を代表する作詞作曲家が手掛けた名曲。近年、記憶から薄れつつあったが、そんな中でも地域の諏訪神社祭礼では毎回必ず披露し、踊り伝えてきた。
○…「嫌いじゃないね」と、江戸っ子言葉が口を衝く。それもそのはず、生まれは浅草雷門、ちゃきちゃきの江戸っ子だ。実家は、雷門すぐそばの老舗日本料理店「飛松」。今でも年に数回は婦人会のメンバーらで訪れるという。東京大空襲では命からがら逃げた経験を持つ。「30cmおきくらいにダッダッダッてくる米軍の機銃掃射は、今でも覚えてるね〜」
○…中区の女性団体連絡協議会会長を務め、各種団体役員とは顔見知り。地元では、毎月第四日曜日に町内会館で「老人の給食会」を開く。調理師免許を持つ腕前で、自ら和洋中を料理。春と秋には、0〜3歳までの子どもを持つ親を対象に衣類などのリサイクルバザーを主宰する。「何かしているのがいいの」と笑った。
○…明治大学校友会の県支部副会長でもある。「先輩後輩が色々いてね、そのつながりで海外旅行に行ったりするよ」と人脈の広さは人一倍だ。大学卒業後はラジオ局に勤務し、結婚を機に石川町に住んで60年余、先代からの銭湯を切り盛りしてきた。孫は国際ライセンスを持つアイスホッケーのコーチとあって海外を飛び回る。「正月に顔を見るのが楽しみだね」
○…元気の秘訣は「しゃべること」、そして「肉が大好き」ときっぱり。「自分が元気じゃなきゃ、誰の面倒も見れやしないでしょ」と婦人会で踊りを教えるのも、皆に元気でいて欲しいから。「頼まれると『いいよ』ってなっちゃうね」と、その人懐っこさが人を惹きつける。
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