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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2011.12.23

JAあつぎ大豆部会の会長を務める
井上允(まこと)さん
上荻野在住 64歳

新しもの好き 大豆に夢中



 ○…大豆を厚木市の新たな特産品にしようと活動しているJAあつぎ大豆部会の会長を務めている。幻の大豆と呼ばれる「津久井在来」を生産し、厚木産100%の津久井在来大豆を使った豆腐の販売も始めた。今月9日には、その製品を市長へ届けPRも行った。「他の豆腐と違って甘みがあるのが特徴。醤油をつけなくても大豆本来の風味やコクが味わえておいしい」と満足した笑顔を見せる。



 ○…退職後に何かやりたいと、JAあつぎが主催する農業塾で3年間農業を学び、大豆の生産を始めた。「私は農薬は使わない」と安全な食物へのこだわりは強く、研究を怠らない。実は、元厚木市文化会館の館長さん。文化芸術には詳しいが、農業の経験は少ない。それでも、知識の豊富さや熱心な人柄は、立ち上げたばかりの部会のまとめ役として信頼が厚い。



 ○…上荻野で生まれ育つ。新しいことが好きで、子どもの頃、わざわざ東京まで機械部品を買いに出かけ、ラジオやオーディオを作ったという。面白いことに夢中になるタイプで、初めて聞いたバイオリンのコンチェルトに衝撃を受け、クラシックを聴き続け、学生時代はヌーヴェルヴァーグの映画にはまった。民間企業に就職するが、文化会館設立時の職員募集に応募。それ以来、約30年にわたり会館事業の舵取りを務める。



 ○…「文化を伝えることも大豆を生産することも同じ。長い時間をかけて育てるものだと思う」。館長の時は、文化芸術が根付くように願った。今は、農業家として安心でおいしい大豆を届けようと願う。その想いの根底には地域への貢献心がある。「若い人が好むスイーツに加工できれば良い」「学校給食にも提供したい」と希望は多い。「将来は、丹波の黒豆みたいに厚木の大豆がブランドになればね」。夢を語る瞳は少年のように輝いていた。

 

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