初夏から初秋にかけ流行する感染症「手足口病」が横浜市内で大流行の兆しを見せている。緑区内でも7月に入り3週連続で警報値を超えた。1週間で患者数が倍増しており、市では臨時情報を出すなどして警戒している。
手足口病は乳幼児や子どもを中心に罹患する感染症。発熱や口の中の痛み、水泡をともなった発疹がでるのが特徴。感染経路は飛沫感染や接触感染が主だという。重症化するとまれに脳炎などを引き起こすケースがあると言われる。
横浜市では1995年に週間患者数(定点あたり)が12・4人に達するなど大流行した。以来、2011年にも同様の流行があったが、今年はその値を大きく上回る大流行が危惧されている。
横浜市衛生研究所によると、今年6月下旬以降、市内の患者数は急激に増加し始め、7月13日から19日までの定点あたりの患者数は15・85と過去10年で最大となった。
緑区内の患者数も、6月29日から7月5日までの1週間で5・2と、市が流行警報を発令する基準値(定点あたり5・00)を超え、翌週には9・0と増加。更にその翌週には19・75と急増している。
1歳児の罹患が最多
直近の過去5週間の患者を年齢別に見ると、1歳児が25・5%と最も多い割合。続いて2歳児(19・2%)、3歳児(15・8%)と5歳以下が全体の89・5%を占めた。市はこの流行がしばらく続くとみて、乳幼児の感染予防を中心に注意を呼びかけている。
タオルの共用など避けて
手足口病には特効薬が存在せず、予防策としては感染を防ぐ策が有効とされている。乳幼児の感染予防としては、手洗いの励行と排泄物の適切な処理に加え、子ども間でのタオルの共用を避けることなどがあげられる。
横浜市健康福祉局健康安全課と横浜市衛生研究所感染症・疫学情報課の担当者は「手足口病流行の原因はわからないが、基本的な感染症予防を徹底していくしかない。発疹がでるので、『もしかして』と思ったら、病院に行ってほしい」と、注意を呼びかけている。
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