霧が丘地域の住民が主体となり、高齢者の老い支度に関する情報をまとめた冊子やノート作りに励んでいる。行政だけでなく、住民が意見を出しながら作成を進めるのは、区内でも珍しい取り組みだ。
昨年、霧が丘地域ケアプラザの職員同士の会議で「地域の住民主体で、老い支度などを考えてもらえる冊子を作れないか」との意見が出た。
今年1月には、繋がりのあった霧が丘の地域住民が集まり話し合いがスタート。緑区社会福祉協議会や緑区役所の職員も加わり、「霧が丘MSO研究部」と名付けられた。「MSO」は、「みんな、最後は、おひとりさま」の略語だという。その後、わずか2カ月足らずで、霧が丘老い支度ガイド「明日からのライフデザイン」を作り上げた。年代別に準備するべきことや認知症の予防法、地域活動の情報などが幅広くまとめられている。
4月に同ガイドが完成後、より内容を深く考えてもらえるようにと、自身のことを書き込むことのできるノートを4冊作成することが決定。現在は、エンディングノートの作成に取り組んでいるという。21日に行われた話し合いでは、地域住民から「遺影写真を貼ることのできるスペースを加えたら」「強調したい部分は文字を大きくしたら」など多くの意見が出されていた。参加者の岩佐芳一さんは「亡くなった後、残された人に迷惑はかけたくないので準備をしたい。今後、学んだことを地域にも伝えたい」と話した。
今後、来年3月までに4冊を仕上げる予定だ。また、作成したノートを使用した講座も企画していくという。
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